7.香り。 ページ7
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神様から力(?)を授かって数日。私の体に異変が起きた。
チクッとした痛みに目が覚め、その痛みの原因が胸元部分だと感じた私は、隣で寝ている信と漂を起こさないよう納屋を出た。
「なに、これ…。」
自分の身につけている布を捲り思わず出た言葉。
昨日はまではなかったのに。今ははっきりと見える。胸元に出来た花の形をした真っ赤な痣が。正確には痣と言うより、刺青に近いのかもしれない。大きさは5センチ程度で、一輪だけ。試しに消えるかゴシゴシと拭ってみたけど、肌が赤くなっただけで痣は消えなかった。
「やっぱり消えないよね…。」
自分の行動に苦笑しつつ、痛みが治まった事に一先ず安堵した。
「何してるんだA？」
「漂…。ごめん、起こしちゃった？」
「俺も目が覚めただけだから。それより、」
近づいてきた漂は私の腕を掴むと、自分の胸へと私を抱き寄せた。
突然の行動に驚き、固まる体。
「A…いい香りがする…。」
私の首もとに顔を埋めて、その香りを確かめようとする漂。隙間なく密着したお互いの体に恥ずかしさがこみ上げ、逃げ出そうとする私に「じっとしてろよ」と漂が耳元で囁いた。
「なんか俺…ヘンだ…。」
「え、」
「前までの俺ならお前が側にいても感情を抑えることができたのに。今は自分を抑えられそうにない」
「な、何言って、」
「いいよな？」
「いいって何が！？」
私の返事を待たずに漂は顔を近づけてくる。綺麗な顔立ちの漂に思わず見惚れてしまった私は、聞こえてきた信の声に我に返った。
「漂！お前、Aに何しようとしてんだ！」
「……騒ぐな。それと信。お前は空気の読めないヤツだな」
「うるせェ！！そんなもん読んでたら、コイツが誰かに奪われるじゃねェかっ！」
信は私の腕を乱暴に掴むと、漂に奪われないよう自分の背に私を隠す。
「二人ともケンカしないで」
「…っ…Aその香り…。」
「信も？自分じゃわかんない。ねぇ、どんな香りがするの？」
「なんか…色々とヤバい」
「ヤバいって？」
「甘くてその香りに引き寄せられて、喉から手が出るほど堪らなく欲しくなる」
「何が…？」
「お前の事が」
誰かに殴られたような、それぐらいの衝撃的な一言を信は発した。
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ノア - 初めまして、この作品の王騎様と夢主の絡みが好きで毎月読み返しておりました。読み手に戻られることを考えていらっしゃるとお伺いしましたが是非とも見れる形に残しては頂けないでしょうか。毎回癒されながら拝見させていただいておりました。 (2022年8月3日 21時) (
レス) id: c471de6204 (このIDを非表示/違反報告)
( ´ω` )/(プロフ) - おもしろかったです。続きは見れないんですか？ (2022年7月31日 9時) (レス) id: 16f8a40083 (このIDを非表示/違反報告)
i05x09(プロフ) - 突然すみません。とても面白くて読み進めていたのですが、続きはもう読めないのでしょうか…？ (2022年7月30日 19時) (レス) id: a85be77842 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - 凌さん» 160�兪宛紊塙佑┐討�話し書いています。ですが、読者様のお好きな設定で読んでいただければ。コメントありがとうございます。 (2020年7月4日 10時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
凌 - 主人公の身長はどのくらいですか？ (2020年7月4日 7時) (レス) id: 0f75895f1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：bluemoon
| 作成日時：2019年4月28日 0時
