片割れの失踪 3 ページ3
正一side
貴「あ、でも完全に疑ってるわけじゃないよ。
コウちゃんはずっと可愛い後輩だったし、身元もはっきりしてる子だ。これは念押しのためってだけで…」
正一「うん、わかってるよ。」
Aさんは仲間を大事に思ってるからこそ、いつも僕たちが見えないような遠くまで見通して、守ろうとする。
彼女のその冷徹に見える慎重さは、裏を返せば誰よりも深い優しさと思いやりなんだ。
貴「そういや、こっちの高校はあと2週間くらい経てば中間テストなんだけど、そっちはどう？」
正一「こっちも同じくらいにやるよ。
それまでには白蘭サン帰ってくるといいんだけどね」
貴「正一くんの後輩になるつもりはないとか言ってたから、帰ってくるんじゃないか？
連絡ひとつよこしてこないけどさ」
正一「えっ」
数日前に突如ユニのところに行ってから音沙汰のない白蘭サン。
てっきりAさんには便りを出してると思ってたのに…彼女にすら連絡がないなんて。
少し違和感を覚えた僕に気づいたのか、Aさんは相談を持ちかける。
貴「…じつは、白蘭のやつに何度電話しても出ないんだ。ずっと電源切ってるみたいでさ」
正一「そうなんですか？じゃあ、ユニには？」
貴「ユニちゃんの方にもかけたけど、繋がらなくて…ジルも出ないし幻騎士は携帯持ってないし。」
さっきまではプロのヒットマンとしての顔をしていた彼女は、みるみる普通の高校生になっていく。
貴「あいつ最近なんか様子おかしかったし…なんかあったのかな」
連絡のないスマホの黒い画面を眺めて、彼女は憂いのある瞳を向ける。
それを元気づけようと僕ははにかみながら励ましの言葉をかける。
正一「何かあったなら僕やAさんや綱吉クンに言ってくるよ。
今のあの人は僕たちを信頼してくれてるからね！…多分」
貴「…フフッ、多分って。」
少し笑みをこぼした様子に安堵しながら、僕は続けた。
正一「それに、今回の旅行前に白蘭サンから学校を休むって電話をもらったんですけど
その時に言ってたよ。
『最低でも1週間くらいはユニと遊び呆けるつもりだ』って。向こうが楽しくて連絡を忘れちゃってるだけなんじゃないですか？」
貴「…かなぁ。それはそれで寂しいんだけどさ」
少し余裕を取り戻してきたAさんが零した言葉。
それに僕は少しの変化を見る。
正一(白蘭サン、完全に脈ナシだと思ってたけど…意外とそうでもない、のか？)
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らっく(プロフ) - 今日もたくさんの評価ありがとうございました！更新増やさせていただきました〜 (2019年3月17日 21時) (
レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ラスクさん» コメントありがとうございます！ついにコウちゃんの正体が見え隠れしてきましたね〜果たしてミルフィオーレに何が起こっているのか、こうちゃんの目的はなんなのか。続きをどうぞお楽しみに！ (2019年3月17日 20時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
ラスク - こ、コウちゃん！？と口に出してしまいそう…それぐらい引き込まれました！続き楽しみにしてます (2019年3月17日 16時) (レス) id: e26ee02319 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 評価すごくうれしいです！ありがとうございます！お礼にたくさん更新しますので明日もお楽しみに！ (2019年3月16日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - さむらさん» ありがとうございます！ここから先は怒涛の展開ですのでお見逃しなく…ー (2019年3月16日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2019年3月15日 14時
