打ち合わせ ページ8
「あ。」
Aが冷蔵庫を見ると、牛乳が姿を消していた。消費期限が近いので飲み切ってしまおうと思っていたのだが、ないなら別にいい。
思い出してみれば、昨日の夜にしるこが牛乳プリンを作っていた。
牛乳で薄めるキャラメルモカの小分けパックを買っていたので今日の帰りに牛乳を買ってこよう、と心内にメモする。
学校を終え、シェアハウスの最寄りのスーパーへ寄る。
「暑……。」
外は日傘がないと10分も歩いていられない気温だ。いくら昼間ではないとはいえ、もわんもわんとした熱気は容赦なくAを包み込む。
スーパーで牛乳を買い物かごに入れたAは、ふとアイスケースの『箱アイス全品 表示価格より30%引き』という文字が目に入った。
「アイスはあっても困らないし。」
なによりもアイスには消費期限が存在しない。牛乳のように消費に困ることはないだろう。
箱アイスを2箱かごに入れ、会計を済ませる。
「ただいまー……。」
しるこ「あ、おかえり。アイス買ったんだけ、ど?」
しるこは手元にアイスの箱を二つ潰していた。ゴミ箱に捨てるためだろう。Aの手元には全く同じパッケージの箱アイスがある。
「私も……牛乳買うついでにアイス買ってきたんですけど……。」
背後でカチャリと鍵が開いた。
かるてと「ただいまーアイス買ってきまし……は?もしかしてしるこさんもアイス買ってた?」
かるてっとがしるこの手元の箱を見た。
しるこ「Aちゃんもアイス買ってる。もしかして牛乳も?」
かるてと「あ、はい。今朝切れてたんで。」
かるてっとは手元の袋からパックの牛乳を取り出した。いつも飲んでいる牛乳だ。
「あー……。」
Aが気まずそうに全く同じパックを取り出す。
しるこ「俺も……買っちゃった……。」
三人は顔を見合わせた。
既に箱アイスが5箱、牛乳が3本だ。
じらい「ただいま……って、二人とも何で玄関に立ってんの?早く上がんなよ。」
かるてと「まさかJは買い物してないよな?」
かるてっとが恐る恐る聞いた。
じらい「買い物?してないよ、いちはちさんがして帰るって言ってたし。」
しるこ「っまずい!早くいちはちに買い物ストップって連絡しないと!」
かるてと「今してます!」
「じゃあアイスとか冷やしておきますね。」
かるてっとから買い物袋を受け取る。
かるてと「あ、ありがとう。___あ。もしもしいちはちさん?___」
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まめこ(プロフ) - そらなぁさん» そらなぁさん、コメントありがとうございます!レス遅くなりすみません!発想を褒めてくださりありがとうございます!予定の調子が良ければ今月中にまた更新できると思いますので今後ともよろしくお願いいたします〜! (2021年3月12日 21時) (レス) id: 3aefbeea6b (このIDを非表示/違反報告)
そらなぁ - コメント失礼します。もう、読んでいてめちゃくちゃ楽しいです!bintrollのシェアハウスなんて私だったら絶対思いつかない設定なので、尊敬しながら読んでいます。体に気をつけながら更新頑張って下さい。 (2021年3月4日 23時) (レス) id: 9b06ee166f (このIDを非表示/違反報告)
こひまめこ(プロフ) - ひめかさん» ひめかさん、初コメントありがとうございます!嬉しいです!色々立て込んでいて更新が遅れている状況ですが、ひめかさんからコメントも頂いたのでできる限り近いうちに更新しますね!本当にありがとうございます! (2021年3月1日 20時) (レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
ひめか - 初めてコメントさせていただきます!キュンキュンしながら楽しませていただいております(^^)これからも楽しみにしてます! (2021年2月25日 15時) (レス) id: 45f6c41ced (このIDを非表示/違反報告)
こひまめこ(プロフ) - 言いそびれました!私もBinTRoLL大好きです!!!笑 この作品にたどり着いてくださり、誠にありがとうございます! (2021年1月29日 15時) (レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まめこ | 作成日時:2020年9月6日 14時