賢章さんの悪だくみ ページ29
「そろそろ火が通ったんじゃないですか?別に長く入れすぎても問題はないんですけど。」
Aはトングを火掻き棒のように扱い、ドラム缶の中からアルミホイルに包まれた塊を数個取り出した。
「毒見役してくれる人ー……。」
目にもとまらぬ早さでじらいちゃんが手を挙げた。
じらい「はい!毒見役やります!」
毒見役がじらいちゃんに決定したところで賢章さんがふと思い出したように言った。
賢章「あ、そういえばさつま芋の中に面白いものいくつか混ぜたんだけどさ、アルミホイルに包まれると俺にもどれがどれだか分からないからみんな見つけてね?」
じらい「面白いもの?食べられますよね……。」
じらいちゃんが呟くと、賢章はニコニコと笑った。
じらい「え、ちょっと、何で何も言わないんですか?!賢章さん?!」
先生「大丈夫だよ、ちゃんと食べられるから!……多分。」
先生のボソッと呟いた言葉に一同表情を強張らせた。
先生「っはは!冗談だよ冗談!俺はともかく賢章さんがそんな危険なもの混ぜて嬉々としてるわけねぇだろ!」
しるこ「"俺はともかく"なんだ……。」
軍手をした正一がAからアルミホイルに包まれた焼き芋を受け取り、アルミホイルと新聞紙を剥がしてぱっくり半分に割った。
オレンジに近い黄色い姿を現し、白い湯気がふわふわと立ち上がる。
賢章「うわめっちゃ美味しそう!」
じらい「そして美味い!」
じらいちゃんははふはふと口から湯気を出した。
「うん、見た感じ火も通ってます。」
かるてと「見た感じで火が通ってるか分かるん?」
「見た目だけじゃないですよ、正一さんが焼き芋割ったときの音がしたかとか、見た目も火が通ってないともう少し色が大人しいです。」
かるてと「へぇ〜……。」
当然に答えるAにかるてっとが感心の声を上げた。
しるこ「Aちゃん、けっこう色々やってるよね。」
しるこはすでに焼き芋を口に運んでいた。
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まめこ(プロフ) - そらなぁさん» そらなぁさん、コメントありがとうございます!レス遅くなりすみません!発想を褒めてくださりありがとうございます!予定の調子が良ければ今月中にまた更新できると思いますので今後ともよろしくお願いいたします〜! (2021年3月12日 21時) (レス) id: 3aefbeea6b (このIDを非表示/違反報告)
そらなぁ - コメント失礼します。もう、読んでいてめちゃくちゃ楽しいです!bintrollのシェアハウスなんて私だったら絶対思いつかない設定なので、尊敬しながら読んでいます。体に気をつけながら更新頑張って下さい。 (2021年3月4日 23時) (レス) id: 9b06ee166f (このIDを非表示/違反報告)
こひまめこ(プロフ) - ひめかさん» ひめかさん、初コメントありがとうございます!嬉しいです!色々立て込んでいて更新が遅れている状況ですが、ひめかさんからコメントも頂いたのでできる限り近いうちに更新しますね!本当にありがとうございます! (2021年3月1日 20時) (レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
ひめか - 初めてコメントさせていただきます!キュンキュンしながら楽しませていただいております(^^)これからも楽しみにしてます! (2021年2月25日 15時) (レス) id: 45f6c41ced (このIDを非表示/違反報告)
こひまめこ(プロフ) - 言いそびれました!私もBinTRoLL大好きです!!!笑 この作品にたどり着いてくださり、誠にありがとうございます! (2021年1月29日 15時) (レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まめこ | 作成日時:2020年9月6日 14時