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第39話:赤黒い ページ40

A)あぁ…とうさ……母さん……なっ……で…?

目の前で流れる血が赤黒い…
命って何?こんなに脆いの…?
刃は父さんの心臓に深々と刺さっている…
そこでハッキリと理解した…

これが「死」

A)母さん…

父さんは目の前で倒れてしまって動かなかった。
母さんはまだ息をしていた。

A)母さん…母さん、母さん!!

人間)誰だ!!

人間は私の箏を持っていた母さんを蹴飛ばした。なんで?何でそんなことをするの…?
私の一番大切な存在をどうしてそんなに簡単に奪ったの?

疑問が絶えることなく頭の中をグルグルと巡る。

人間)…こいつらの娘か…ちょうどいい。金になりそうだな。

A)えっ……

人間がドンドン近付いてくる。
小さい私にはその人達がとてつもなく大きく見えた。
何もできずに固まってしまった。


あぁ、手を伸ばすな。
その父さんと母さんをを刺した穢れた手をこちらに向けるな…
返してよ…私の大事な物返してよ……

A)返して…父さんと母さんを返してよぉぉお!!!

私はその場に蹲って泣いていた。
人間の手は容赦なくこちらに伸びてきた。
そして、私の腕をおもむろに引っ張り立ち上がらせた。

人間)うるせぇ!あいつらがあれを普通に渡さないのが悪いんだよ!!

A)死んじゃえ!!お前らなんか死ねばいい!!

人間)何だと!!この餓鬼が!!

男が刀を振り下ろすのがヤケニ遅く見えた。
この場で死ぬんだって思った。
でも、それは違ったんだ…

??)…人間が…喚くな。

人間)なっ!?ぐぁぁあ!!!

また赤黒いものか流れる…
男の体は一瞬で倒れてしまった。

A)…なんで……?

??)…貴様か…この家の奴は…

A)…だれ…?

目の前には金髪の男の子…
そう、小さかった風間千景だった…

風間)俺は風間千景。この家のことを聞いて此処に来たのだが、外も此処も弾き人は……

A)…死んじゃったの…?

何故かすんなりと出た言葉は風間さえも驚かせた。
無言になった風間を見て涙が一粒零れ落ちた…



その後、村の外に出ると原型を留めることなく仲間も、周りにあった建物さえも消えていた…
全てが崩れ落ちた…

唯一生き残ったのは私と母さんだけ…
その母さんはもう目を覚ますことはないのだろう…

第40話:まもる→←第38話:大事なもの



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斎藤ようこちゃん(プロフ) - ご無沙汰です。悲しいですね。続き気になります。 (2015年4月9日 3時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 悲しい過去ですね。幸せになって欲しいです。 (2015年1月26日 2時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 良かったです。 (2015年1月25日 22時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)
ビビ(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» むちゃくちゃ元気ですよ笑 そちらも元気そうで良かったです( ´ ω ` ) (2015年1月25日 22時) (レス) id: 44f0ddf406 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 元気そうで良かったです。 (2015年1月25日 22時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ビビ | 作者ホームページ:http://nekomoti  
作成日時:2014年5月22日 3時

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