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第32話:何が ページ33

薫)これで全部?

A)うん、話忘れたことなんか一つもないよ。

薫)…それじゃあ、姉さん。琴弾いてよ、久しぶりにさ。

A)当たり前でしょ。母さんにも聞かせたいから。

私は琴の準備をした。
薫はそれをジッと見ていた。

A)弾くね…

薫)うん。

静かに奏でる。
あぁ…この瞬間がどれほど幸せか…

A)……

薫)…やっぱり綺麗だ…

弾き人は音楽が分かる…
そんなこと誰が言ったのだろうか。

これはまるで…
その人自体が音楽みたいで…

薫)…母さん、姉さんも立派に成長したよ…だから…早く起きてよ。あの時みたいにさ、笑ってよ…

静かな山奥に音楽が流れる…
それはそれはとても静かに、綺麗に…




千鶴say

昔居たのは人里離れた山奥だった。
そこに居たのは、村の皆と父様、母様、そして薫だった。

何気ない毎日が過ぎていく中で、人間に攻め込まれた。
どんどん皆が死んでいった。
望んでなかった。

手を伸ばしたのに誰の手も掴めなかった。
いいや、掴んでいたけど離れたんだ…

泣いても泣いても時間は戻らなかった。
綱道さんに連れられて、日を過ごすうちに悲しいことなんか全て忘れた。

無くしたんだ、辛かった記憶。
いらないって思ったんだ。


そして今…

思い出した記憶。
兄が私を恨んでる…
憎かったはずの人間は今の私にとって大切な人達になった。
兄に姉さんと呼ばれるあの人は何を思っているのだろうか。




…どこから狂ったのだろう…


子供の頃知った悲しみとはまた違う悲しさがポツンと…
決心した心とは違う迷いが…










_____________私には何ができるだろうか…

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斎藤ようこちゃん(プロフ) - ご無沙汰です。悲しいですね。続き気になります。 (2015年4月9日 3時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 悲しい過去ですね。幸せになって欲しいです。 (2015年1月26日 2時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 良かったです。 (2015年1月25日 22時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)
ビビ(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» むちゃくちゃ元気ですよ笑 そちらも元気そうで良かったです( ´ ω ` ) (2015年1月25日 22時) (レス) id: 44f0ddf406 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 元気そうで良かったです。 (2015年1月25日 22時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ビビ | 作者ホームページ:http://nekomoti  
作成日時:2014年5月22日 3時

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