こいつづ 2

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佐倉 「A先生！ちょっといいですか？」


そう言ってナースステーションで資料を確認をしてる時に話しかけてきたのは佐倉ちゃん


A 「どうしたのー？」


佐倉 「なんで、患者さんを意識のあるままにしとくんですか？」


A 「VTが誘発しにくくなるから。だから眠らせないの。」


勉強熱心だなぁ、、、ますます入れてあげたくなる


佐倉 「なるほど、、、じゃっ、じゃぁ、なんでVTを誘発させる必要があるんですか？」


A 「ちゃんと治ったか確認するためよー」


佐倉 「あっ！ありがとうございました！」


そう言って頭を下げる佐倉ちゃんを後にナースステーションを出た


「A先生！ちょっとお話よろしいですか？」


そう言って声をかけてきたのは根岸さんだった





根岸 「先生。真司のアブレーションに佐倉さんを入れるのは辞めていただけないでしょうか」


すごく頑張ってたから入れてあげようかなって思ってたのに、、、


根岸 「私、ずっと頼りきりだったんです、、、真司は、我慢強くてしっかり者で、下の子たちの面倒もよくみてくれて、お兄ちゃんに頼もう任せちゃおうって、私も甘えてて。もし、もっとそばにいたら、仕事なんてしてなかったらもっと早くあの子の病気に気付いてやれたのかって」


そう泣きながら訴える根岸さんに心が痛くなった。


根岸 「ですから、治療だけは万全の状態で受けさせてあげたいんです。今回は佐倉さんではなく、経験豊富な看護師に介助させてください。主任として間違ったことを言ってるのは分かってます。でも、今回だけは親として、どうか、どうかお願いします。」


そう言って頭を下げる根岸さん


A 「顔あげてください、根岸さん。こちらこそ、ごめんなさい。ちゃんと確認すればよかったです、、、わかりました。その方向で考えさせてもらいますね真司くんのアブレーション」


根岸 「本当にごめんなさい。ありがとうございます。」


そう言って根岸さんは戻っていった。

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