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「あぁ〜降り出した！」
天気予報をチェックし忘れて、駅に着く頃には結構な雨が降っていた。コンビニで傘を買うのも勿体無いし、タクシーも勿体無い。
「あ、そうや」
ワンチャン、この時間なら正門くんも帰宅する時間かも。
そう思ってメッセージを送ってみることにした。
『もうお家？』
すぐに既読がつかなかったので、一旦スマホを鞄にしまう。
「諦めるか…」
正門くんに連絡ついたところで、彼が傘を持っているとは限らへんわけやし。
「よしっ！」
一歩踏み出したところで聞こえた「A？」という声。振り返れば「お疲れさん」と満面の笑みで手を振る正門くんの姿。
「あっ、お疲れさま…！」
正「今帰り？一緒に帰らへん？」
「うん、あ、正門くんメール見た？」
正「メール？」
この反応やと見てないんやろうなぁ。すぐにスマホを確認すると、「ごめん、全然気づかんかったわ〜。何やったん？」とマイペースな正門くん。
「傘持ってくるの忘れたんよ。もしかしたら正門くん帰りの時間一緒かもと思って…でも傘持ってるとは限らんし、諦めて帰ろうとしてたところでして…」
正「ふはっ、そやったん」
正「じゃあ俺の傘入ります？」
にっこり笑った彼は傘を広げて「どうぞ」と私が入るスペースをあけてくれた。
「お邪魔します…ごめんなぁ」
正「お安い御用やで。傘持って来とってよかった〜」
傘に入って歩き出すとさっきよりも激しく降り出し、「この雨の中帰るつもりやったん？」と笑われた。
「ありがとう！ほんっまに助かりました！！」
正「どういたしまして。また風邪引いたら困るからなあ」
傘を閉じた正門くんを見ると、結構な濡れ具合。身体の左半分ほぼ濡れてない？ってくらい。
「えっ、正門くんめっちゃ濡れとるやん！」
正「大丈夫やで、これくらい」
私が雨で濡れへんようにしてくれてたんや。そう思うと何とも心が傷んだ。
「正門くんが風邪ひくやん…」
鞄の中からハンドタオルを取り出して、拭いていく。
全然こんな小さいタオルじゃ足りひんけど。
正「ありがとう」
「すぐお風呂入ってあったまってな…？」
正「そうするわ笑」
「じゃあ」と小さく手を振って部屋に入って行く彼を見送って、私も部屋に入る。
「正門くんて優しすぎるよなぁ…」
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ゆうゆ(プロフ) - ふさん» えぇえ🤩ほんまですか、嬉しすぎますー！コメント見てニヤけました🤭❣️ (2023年3月17日 21時) (
レス) id: adb2dda066 (このIDを非表示/違反報告)
ふ - この作品大好き過ぎます、🥺💓これからも楽しみにしてます✊🏻🌟 (2023年3月17日 14時) (レス) @page39 id: 77b65fcba7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうゆ
| 作成日時：2023年2月17日 14時
