９やで ページ10
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ザーッという外からの音で目が覚めた。
何時もは日差しの差し込むはずのカーテンを開け、窓越しに外を見る。
『うっわ雨降っとるやんけ…最悪や…』
豪雨とまではいかないが、ザーザーと音を立てながら降っていた。
朝ご飯を食べて歯磨きをし、お腹を掻きながら考える。
畑大丈夫やろか…鶏は小屋に入っとるやろうし、小屋の鍵閉めて卵取ってでいっか。
歯磨きを済ませ、寝巻きの状態で小屋を閉めに行った。もう仕事は終わり。
今日は雨のせいで特にすることもない。暇だ。
『…そうだ』
街に降りた時、本屋に行って買った本。あまり時間が作れなくて読めていなかった。
今日で読んでしまおうか。
ドサドサ、と机に重ねて本を置いていった。
“蜜蜂と遠雷”、“フーガはユーガ”、“君達はどう生きるか”など、ジャンルはバラバラだ。なんなら“十二国記”シリーズも衝動買いで全巻買ってしまった。
ファンタジー物はあまり好まないが、店主に勧められたので仕方なく買ってみた。
黙々と読んでいく。
何時間読んでいたのか分からないほど。
外はいつの間にか雨の音から鳥の歌声に変わっていた。晴れたんか。
それを気づくと同時に、コンコンとノックする音が聞こえた。
あれが来たのか。
『はーい』
「どーもです！これ、どーぞ！！」
『山ん中までご苦労さんです。態々すんませんなぁ』
「大丈夫です！これが仕事ですから！！では！！！」
若そうで意外と老けている、俺が直々に頼んでいる郵便屋さんと言葉を交わし、手紙を受け取る。
山の精霊さんへ、と達筆に書かれている字は、“手紙の彼”の性格を表している。とても丁寧で真面目なんだろう。
そう、俺は今、“手紙の彼”さんと文通をしている。
きっかけはよくある事。親に送ろうとした手紙が間違えて“手紙の彼”の所へ辿り着いてしまった。それがきっかけで文通をするようになった。
生憎俺の性格は、“手紙の彼”さんが想像しているより酷いが、それとなく嘘をついて書いてみている。顔も見えないのだから嘘をつくのは仕方がない。
早速手紙を読み、お気に入りの青インクで返事を書く。
手紙の内容は大体、動物に関しての事、食物の出来具合など、庶民が話す内容に相応しいものばかりだ。
でもそれが楽しい。
手紙を書き終えると、また本に没頭して、気付いたら夕食の時間になっていた。
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みずがみ。2(プロフ) - ぜにがみさん» 有難うございます〜！！ (2019年8月6日 19時) (
レス) id: 679c2618a4 (このIDを非表示/違反報告)
ぜにがみ - 完結おめでとうございます〜。これからもみずがみ。さんを応援させていただきます〜。これからも頑張って下さい！！！ (2019年8月6日 13時) (レス) id: 417a32e7b4 (このIDを非表示/違反報告)
みずがみ。2(プロフ) - しほさん» 有難うございます！！ (2019年8月5日 22時) (レス) id: 679c2618a4 (このIDを非表示/違反報告)
しほ(プロフ) - 完結おめでとう御座います〜！密かに応援させて頂いてました。とても魅力的なお話、いつも有難う御座います。これからも楽しみにしています！ (2019年8月5日 21時) (レス) id: 0d336d7836 (このIDを非表示/違反報告)
みずがみ。2(プロフ) - ゆきなさん» 有難う御座います！ (2019年7月31日 7時) (レス) id: 679c2618a4 (このIDを非表示/違反報告)
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