１２やよ ページ13
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今日はいい天気や。
図書館から窓の外を眺め、そう思った。
こんな日は何を読もう？
そんなことを思いながら、コンコンとノックが聞こえた方へと足を進める。
開けるとそこには、緑のパーカーを被った人がいた。
「エミさんおはよう！」
「おはようございます、ゾムさん。朝から元気ですねぇ」
「やろ！さっきシッマに食害してきたしな！」
「朝からですか…コネシマさん、ご愁傷様です…」
そんな茶番を朝から繰り広げる。それが楽しいんだけどね。
ゾムさんは図書館に入るなり、茶葉を渡してきた。袋には“ローズティー”と書かれていた。
「これはまた珍しい茶葉を買ってきましたね」
「なんかこれ飲みたくなってん。エミさん入れてぇな」
「ゾムさんって見かけによらず可愛い物好きですよね」
「そうか？」
彼の無自覚なあざとさは、DT(認めてる)の俺にでもわかる。俺もたまに他人から“あざとい”と言われるが、それこそよくわからない。
ゾムさんは元々机の上に置いてあったクッキーをつまんでいた。朝ご飯食べたあとなんに、まだ入るんか。あの人の胃袋どうなってんねやろ…
その姿を見届けて、ローズティーを彼の目の前に出した。
「エミさん、今日一緒に外出ん？」
「急にどうしました？」
「なんかエミさんと遊びに行ったことなかったなって思って。後ハメ外しとるところ見てみたい」
「なんですか、その人をポ○モンのように見る目は」
「エミさんはポケ○ンやで。ま、取り敢えず山行こ、山！最近暑いしさ！！」
「別に私はいいですけど…」
「じゃあ行こ！お茶飲んだんやし、ほら早よ！！」
ゾムさんにされるがままで、山に辿り着いた。そこまではよかった。
なんで途中で逸れんねん…！！！
いやゾムさん、君道わかってて案内したんじゃなかったのか？アホなんか？アホだったわ。
インカムという便利なものは付けてあるけどさ、なんかここでロボロさん呼ぶのも迷惑かかりそうやし、自力で頑張るか…
ふと、川の方から声がした。どうやら他にも誰かいるらしい。
近づくと、コネシマさんがそこにいた。でも朝、食害を受けて今頃は倒れているはず…
もうゾムさんのせいで迷子になって、それで思考が回らないのかもしれない。
考えるのを諦めて、でも一応と思い、走り書きで書いたメモとタオルを近くの岩に、気付かれないように置く。
彼はとても楽しそうだった。
帰ったら少年系の本を読もう。そう思った。
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みずがみ。2(プロフ) - ぜにがみさん» 有難うございます〜！！ (2019年8月6日 19時) (
レス) id: 679c2618a4 (このIDを非表示/違反報告)
ぜにがみ - 完結おめでとうございます〜。これからもみずがみ。さんを応援させていただきます〜。これからも頑張って下さい！！！ (2019年8月6日 13時) (レス) id: 417a32e7b4 (このIDを非表示/違反報告)
みずがみ。2(プロフ) - しほさん» 有難うございます！！ (2019年8月5日 22時) (レス) id: 679c2618a4 (このIDを非表示/違反報告)
しほ(プロフ) - 完結おめでとう御座います〜！密かに応援させて頂いてました。とても魅力的なお話、いつも有難う御座います。これからも楽しみにしています！ (2019年8月5日 21時) (レス) id: 0d336d7836 (このIDを非表示/違反報告)
みずがみ。2(プロフ) - ゆきなさん» 有難う御座います！ (2019年7月31日 7時) (レス) id: 679c2618a4 (このIDを非表示/違反報告)
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