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▽ 彼女のハジメテ purple side ページ1

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「ふっか、」




俺が高校を卒業して、大学生活に少しずつ慣れてきた頃だったと思う。


今日は少クラの収録で、いつもだったらAは学校から照と一緒にNHKホールに来るはずだった。




なのに、


1人で楽屋にやってきて。




なんで照と来てないの?と聞いたら

消えそうな声で俺の名前を呼んだんだ。





深「、A?」


「.....、」




何かを考えてるような、どこか寂しそうなその顔に胸がザワついた。





照「ねぇ、A来てる?」


翔「来てるけど。
なんで今日は別々?」


照「いや、いつもAのクラスで待ち合わせてんのに今日はアイツ先に帰ったって聞いたから、」





楽屋に慌てた様子でやってきた照。


翔太との会話を聞けば、Aが勝手に1人で来たみたいだけど。






「...衣装のことで呼ばれてるからいってくる、」




広い楽屋だから、照から距離を保って部屋を出ることができる。



それでも照には見つかってたけど足早に出てったAをみて、ここは俺が間に入った方がいいのかなって思って。




照「A!」

深「、なんか呼ばれてんだってよ。
俺見てくるから、照も制服から着替えな?」

照「...ん、」



納得してなさそうだけど、リハの時間もあるし俺に言われた通りにブレザーを脱ぎ始めたのを見届けて、俺はお嬢さんのほうへと足を進めた。





衣装の呼び出しなんて嘘だろう。

だって、今日の分はすでにラックに掛かって用意されてるし。




廊下を歩いていれば、角の非常階段に人影が見えて。




周りに人がいないのを確認して覗けば、案の定探していた人がそこに座っていた。





深「で?どうしたの。」

「.....、」



さっきからの寂しそうな顔つきは変わらず、でも口に出したくないのかキツく下唇を噛んでいる。



深「こーら。
一応このあと収録だからね?
切れちゃったらどーすんのよ。」



Aの綺麗な唇に親指を当てた。

これ以上噛まないように。



すると少しだけ力を抜いてくれて

ただそれだけで心臓が高鳴るのを俺は精一杯無視をした。

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*yuki*(プロフ) - りさん» 数ある紅一点の物語の中から見つけていただき有難うございます!ただの溺愛紅一点ではない感じになってますが...、引き続きよろしくお願いします* (3月12日 22時) (レス) id: 9dcb573911 (このIDを非表示/違反報告)
*yuki*(プロフ) - 美紀さん» 前作に続きコメントありがとうございます!引き続きよろしくお願いします* (3月12日 22時) (レス) id: 9dcb573911 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 初めまして‼︎この物語1から読みましたがとても考えさせられるところがあり読んでいて泣きそうになりました。続き楽しみにしてます‼︎ (3月12日 22時) (レス) @page7 id: ab4d9f1330 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - 移行おめでとうですコロナとか温度差で体調に気をつけましょう (3月12日 0時) (レス) id: fa15550fa1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*yuki* | 作成日時:2024年3月11日 20時

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