愛してほしいと叫んだのは、

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平穏だと思っていた日々に亀裂が入り始めて運命が変わり始めたのは恒星が急に紙を持って走って来た時からだと思う。





「ぼくもやきゅうせんしゅにあいたい！」

「え？」


恒星がどこかで貰ってきた紙を見ると東京ドームで行われるWBC予選で日本代表選手と一緒に登場しよう！！と選手の写真と共に書いてある。




これは…いる。彼が…でかでかと真ん中に…




「これ、どこで貰ったの？」

「せんせいがくれた！」

恒星が言う先生とは、きっと担任の成瀬先生のことだろう…


「ママ！ぼくいきたい！」

「恒星、これね、当たらないと行けないの」

「えー！」






悲しそうにしょんぼりする恒星。

なるべくリスクは避けたいと思っているけど、落ち込む恒星を見て可哀想になってくる…。





…全国からの募集だろうし、応募してもうちが運良く当たるなんてそんな事ある訳ないよね。



「当たるか分からないけど、送ってみようか」

「やった！ママありがとう！」

「ふふっ、」




我が子の笑顔にこっちまで嬉しくなってしまう。


さて、応募してみようかとは言ったもののどこに応募するのか分からず…



「あしたなるせせんせいにいう！」

「成瀬先生？」



成瀬先生は女性の先生で、確か私と同い年だったような…

そして恒星から聞いた話では大谷くんの大ファンだとか。




明日恒星を送った時にでも聞いてみよう。

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