愛してほしいと叫んだのは、

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時間も遅くなって、そろそろ帰ろうかとなり、大谷くんと一緒に出入り口に向かう。


今日こそは私も出すよって財布を持ってレジで待ってたのに大谷くんにもう会計終わってるよって言われて予想の遥か斜め上をいかれた。




お店を出て、向き合う。


「大谷くん、ご馳走様でした。いつも払ってもらって本当に申し訳ないです…。今日は忙しいのに時間作ってくれてありがとね」

私がお礼を言うとうーんと考える大谷くん。








「……じゃあ時間作ったお礼してほしい」

「お礼？私が出来ることなら何でもするよ」

「Aさんの家、遊びに行きたい」

「家？何もないけどいいの？」

「うん」

「週刊誌の人とか大丈夫かな」

「時間差で行くから住所送って」

「分かった」


なんか買ってから行くわと言ったあとくるっと道路の方を向いてタクシーを停める大谷くん。


運転手さんがドアを開けると大谷くんに乗ってと言われタクシーに乗り込む。
私がじゃあ、住所送るねと言うと手、出してと言われて頭にハテナを浮かべながら手の平を上にして出すとクレジットカードを乗せられた。


「え？！」

「それで払って」

「い、いいよ！」

カードを返そうとするもじゃあ、また後でねって言いながら大谷くんにドアを閉めらる。

運転手さんにどちらまでと聞かれたので諦めて家の住所の近くを伝えた。






タクシーが走り出し、住所を送ったあと、窓の外を眺め渡されたカードをそっと握りしめた。

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