愛してほしいと叫んだのは、

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大谷くんの部屋に入れてもらって適当に座ってと言われ、床に座る。


「皆うるさくてごめんね」

「ううん、明るくて楽しい素敵な家族だね」

「…ありがとう」
少し照れくさそうにして大谷くんはベットに腰掛けた。



野球が大好きなだけあって部屋には野球関連の本やDVDがたくさん置かれていたけれど、それ以外のものはあまり見当たらず、物は少なかった。



「大谷くん、ほんとに野球大好きなんだね」

「うん。俺には野球しかないと思ってる。メジャーに行って二刀流でやっていきたいんだ」

「二刀流…？大谷くんバット2本持つの？」



「ぶっ！」

「え、」

「あは、あはははっ！」
お腹を抱えてひぃひぃ言いながら爆笑する大谷くん。

「二刀流ってそう言う事じゃないの？」

「違う！はぁー！腹いてぇ！」

まだケタケタと笑っている大谷くん。


「私野球分かんなくて、ごめん」

「いやっ、全然いいよ！二刀流っていうのは簡単に言うと、投げる方と打つ方どっちでも活躍できるのを二刀流っていうんだよ」

「へー！そうなんだ！大谷くんなら絶対二刀流出来ると思う！」

「Aさんならそうやって何の迷いもなく言ってくれると思ってた」




そういって大谷くんはベットから立ち上がり、机の上に置いてあった野球ボールを持って私の隣に座った。

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