愛してほしいと叫んだのは、

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「Aさん、英語得意なの？」

高校一年生の冬、同じクラスで後ろの席の大谷翔平くんに突然話しかけられた。



彼はとても野球が上手でプロの道に行くんじゃないかって言われてるくらい有名な人。
そんな彼が英語の本を読んでる私の後ろから話しかけてきた。カバーしてるから外からは分からなくて中の文章でしか英語の本だなんて分からない。
野球やってるから目、良いんだな…。



「あ、うん、本は、日本語の本読んでるのと同じ感じで読める、かな」

「へぇ！すげぇな！」

「ありがとう」

「俺、メジャーリーガーになりたくて英語も勉強してるんだけどまだまだ全然分かんなくてさ」

「メジャーリーガーって野球だよね？大谷くん卒業したらアメリカ行くの？」

「そう。ずっと夢だったから」

そうやって笑って夢を話してくれた大谷くん。



私は自分の夢を話した時に現実は甘くないと言われることが多くて、もう、人に無理だと言われるのが怖くなってなかなか言えなかった。
だけど、こんな風に真っ直ぐに夢の話をしてくれる大谷くんに自分の夢も話したいと思った。


「私は…」

「ん？」




「私、通訳の仕事に就きたくて、小さい頃からずっと英語の勉強してきたの」


「通訳かぁ！いいじゃん、勉強頑張ってきたんだからその夢、絶対叶うよ！応援してる！」








私の夢を笑うことも否定することもなく、何の迷いもなく叶うと言ってくれた大谷くん。








これが私と大谷くんの出会い。

全部ここから始まった。

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