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目を覚ますと体が重い。
でも、怠いとか、そういう類の重さではない。
はっと視線を移すと、私の体に頭を乗せて寝息を立てている人がいた。
「 ジミナ…、 」
来てくれたんだ……。
その時、額に乗せてあった濡れタオルが床に落ち、その音でジミンが目を覚ました。
JM「 …んぁ、起きた?ケンチャナ? 」
「 どうして、 」
JM「 あのねー、何年一緒にいると思ってるの? 」
嘘だってバレバレ。
そう言って目をこすりながらもドヤ顔してくるジミン。
熱下がったね、って私の崩れた前髪を手櫛で整えながら、満足そうに笑ってるし。
JM「 Aって、体調悪いと語尾伸びるの気付いてる? 」
「 …気付いてない。 」
JM「 昨日からずっと語尾伸びてたよ。 」
悔しいけど、実際昨日から体調崩してたんだから否めない。
「 あ、ジミナ明日仕事は? 」
「 あるよ? 」
「 うわ、ほんとに、 」
ごめんねって小さく呟くと、ジミンはワァと声をあげた。
「 謝るのはそこじゃないでしょ?! 」
「 …? 」
「 約束!したでしょ! 」
「 約束?…あ、あぁ(笑) 」
お互い嫌なこと、辛いことは何でも言うっていう約束。
体調悪いって、昨日から黙ってたことに怒ってるみたい。
「 もう!笑って済まされることじゃないよ、Aに何かあったら僕だって辛いんだから。 」
「 ごめんなさい。 」
「 ほんとにちゃんと守ってね。僕がこの前テヒョンアにもちもちお肌が台無しだって言われてお菓子食べられたってAにグチグチ言ったのなんか恥ずかしいんだけど! 」
今日ここで寝るから。拒否権なしね。
そう言ってジミンがもぞもぞ入ってきたところで部屋の電気が消えた。
AM00:00になったんだ。
「 あれ、停電? 」
「 ううん、タイマー。00:00になったら消えるの。 」
「 じゃあちょうどいいや。 」
早く良くなってね、と小さな小さな声がした。
本当の気持ちを言う時、ジミンはいつも声が小さくなるの。
ありがとう、恥ずかしがりやなジミンちゃんと小声でお返しすると、ぎゅーっと温もりに包まれた。
来てくれてありがとう、嫌なこと全部吹き飛んだよ。
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TAEHYUNG:無邪気さがほしい日に読む話→←JIMIN:不器用さがほしい日に読む話
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Rala(プロフ) - アネ島さん» アネ島さん、コメントありがとうございます。そう言ってもらえると、私の方こそ心がぽかぽかします。言葉って不思議ですね(*^^*)読んでくださり、ありがとうございました!*。 (2020年4月26日 17時) (レス) id: 17c5136509 (このIDを非表示/違反報告)
アネ島(プロフ) - とても綺麗で優しいお話ですね。読んだ後こころがぽかぽかしました。素敵なお話をありがとうございます。 (2020年4月25日 11時) (レス) id: 460c8f9543 (このIDを非表示/違反報告)
Rala(プロフ) - ちむたんさん» ちむたんさん、Hamonyでもこちらでも、たくさんの応援をありがとうございました。このお話はいつもここにいます、何かあればいつでも覗きに来てくださいね。いつも本当に、ありがとうございました*。 (2020年3月19日 23時) (レス) id: 17c5136509 (このIDを非表示/違反報告)
ちむたん - 完結おめでとうございます!今日はグクに癒されました…///この作品は完結してしまいましたが、疲れたとき、つらいときはこの作品を見て癒されようと思います。Ralaさん今日までお疲れ様でした。また、もどってきてくれる日を待ってます! (2020年3月19日 2時) (レス) id: eb6521bf0d (このIDを非表示/違反報告)
Rala(プロフ) - ちむたんさん» ちむたんさん!ありがとうございます!そう言っていただけると、こちらも癒されます(笑)毎日読んでくださり、ありがとうございました*。 (2020年3月19日 0時) (レス) id: 17c5136509 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rala | 作成日時:2020年3月13日 0時