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「 おかえりー…、ってまたドア壊さないでね? 」
「 壊れてない!大丈夫だ!ただいまー。 」
急がなきゃ!と言って、ドタバタと準備が始まる。
私はそっと見守った。
これがまた、おもしろいんだ。
「 わ!あー、これ魚だったの?肉じゃないんだ? 」
「 お?栓抜き壊れた? 」
「 あれ、お皿一枚ないぞ?…あ、この間俺が割ったのか。 」
溢れ出す独り言に耐えられず、クスクス笑っていると
笑わないでよ、ってナムジュンが顔を赤らめる。
「 ナムジュナー、もう食べられそう? 」
「 あ、いいよ!座って座って。 」
さっきナムジュンがお肉と間違えたこれ、どう見ても魚だけど…?
でも買ってきてくれたものはどれも美味しそうで、暫くの間食卓をぼーっと眺めてしまった。
突然照明が消え、思わずあれ?と声が出た。
「 センイルチュッカハムニダ〜♪ 」
キッチンからそろりそろりと現れたナムジュンが持っていたケーキ。
それを見た私はもっと大きな声を出した。
「 ナムジュナ!作ってくれたの? 」
「 ジニヒョンのところで作ってたら遅くなっちゃった。仕事なんて言ってごめん。 」
ナムジュンの先輩、ジニオッパにあーだこーだ言われながら作っている必死な顔が浮かんで、思わず笑みがこぼれる。
「 ありがとう、素敵だね。 」
「 ヤー良かった。いい一年を過ごしてね。 」
言い終わると同時に、ついていたテレビがAM00:00を知らせた。
「 あ〜誕生日が…。 」
「 いいのいいの(笑)今からナムジュナにお祝いしてもらうんだから。 」
「 そうだね(笑) 」
不器用ながらに塗られたクリームが、ナムジュンを物語っている。
嘘つきは嫌いだった。でもそれは、昔の話。
ナムジュンのおかげで、嘘つきも悪くないって思えたの。
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JIMIN:不器用さがほしい日に読む話→←NAMJOON:懸命さがほしい日に読む話
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Rala(プロフ) - アネ島さん» アネ島さん、コメントありがとうございます。そう言ってもらえると、私の方こそ心がぽかぽかします。言葉って不思議ですね(*^^*)読んでくださり、ありがとうございました!*。 (2020年4月26日 17時) (レス) id: 17c5136509 (このIDを非表示/違反報告)
アネ島(プロフ) - とても綺麗で優しいお話ですね。読んだ後こころがぽかぽかしました。素敵なお話をありがとうございます。 (2020年4月25日 11時) (レス) id: 460c8f9543 (このIDを非表示/違反報告)
Rala(プロフ) - ちむたんさん» ちむたんさん、Hamonyでもこちらでも、たくさんの応援をありがとうございました。このお話はいつもここにいます、何かあればいつでも覗きに来てくださいね。いつも本当に、ありがとうございました*。 (2020年3月19日 23時) (レス) id: 17c5136509 (このIDを非表示/違反報告)
ちむたん - 完結おめでとうございます!今日はグクに癒されました…///この作品は完結してしまいましたが、疲れたとき、つらいときはこの作品を見て癒されようと思います。Ralaさん今日までお疲れ様でした。また、もどってきてくれる日を待ってます! (2020年3月19日 2時) (レス) id: eb6521bf0d (このIDを非表示/違反報告)
Rala(プロフ) - ちむたんさん» ちむたんさん!ありがとうございます!そう言っていただけると、こちらも癒されます(笑)毎日読んでくださり、ありがとうございました*。 (2020年3月19日 0時) (レス) id: 17c5136509 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rala | 作成日時:2020年3月13日 0時