. ページ2
.
ふと目が覚めた。
枕元のスマホで時間を確認すると、もうすぐ日付を超えるところ。
お腹空いたな……。
きっともう片付けられてしまったかもしれないけど、それでも何か食べたい。
とっくに消えていると思ったリビングの灯りはついていて、
もしかして、とドアをそっと開けると案の定、ジンがソファで腕を組みながら寝息を立てていた。
食卓に置かれた、2人分の食事。
……私が来るの、ずっと待っててくれてたんだ。
起こすか起こすまいか迷っていると、ちょうどジンがもぞもぞ動き始め目を開けた。
「 …あ、来た来た。 」
「 待っててくれたの? 」
「 うん、1人じゃ美味しくないじゃん。 」
ヤー俺ってやっぱり優しい!
そんなこと言いながらあひゃひゃって笑うジン。
そのいつもの笑顔を見た瞬間、何かが切れたみたいに涙が溢れ出した。
「 お…、どうしたどうした。 」
ん?と顔を覗き込まれ、私が泣き顔を見せたくない人だって知ってるジンはそっと私を抱きしめた。
「 ごめんね、私なんかと付き合わせちゃって。 」
「 なんだよ〜。何を言うかと思ったら。 」
ごはんも食べないで、ずっとそんなこと考えてたの?
そう言って髪を撫でてくれる手はやっぱり優しくて。
「 誰に何言われたとか聞かないであげるけど。でもほら。 」
涙でぐしゃぐしゃの顔を手で雑に拭って顔を上げると、ジンが指さす時計がPM11:59を差していた。
「 もうすぐこの嫌だった一日が終わるでしょ。そしたら全部忘れちゃえばいいじゃん? 」
ジンがふふっと笑った途端、時計がAM00:00を差した。
「 俺はAといれて幸せだよ。 」
その言葉で始まった今日という日を、また愛してもいいのかもしれないなって思った。
「 ありがとう。私も。 」
はぁー、なんでこんなに耳が熱いんだ?
そう言いながら耳を真っ赤にするジンがとっても可愛く思えたのは、ここだけの秘密。
.
YOONGI:繊細さがほしい日に読む話→←SEOKJIN:優しさがほしい日に読む話
226人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Rala(プロフ) - アネ島さん» アネ島さん、コメントありがとうございます。そう言ってもらえると、私の方こそ心がぽかぽかします。言葉って不思議ですね(*^^*)読んでくださり、ありがとうございました!*。 (2020年4月26日 17時) (レス) id: 17c5136509 (このIDを非表示/違反報告)
アネ島(プロフ) - とても綺麗で優しいお話ですね。読んだ後こころがぽかぽかしました。素敵なお話をありがとうございます。 (2020年4月25日 11時) (レス) id: 460c8f9543 (このIDを非表示/違反報告)
Rala(プロフ) - ちむたんさん» ちむたんさん、Hamonyでもこちらでも、たくさんの応援をありがとうございました。このお話はいつもここにいます、何かあればいつでも覗きに来てくださいね。いつも本当に、ありがとうございました*。 (2020年3月19日 23時) (レス) id: 17c5136509 (このIDを非表示/違反報告)
ちむたん - 完結おめでとうございます!今日はグクに癒されました…///この作品は完結してしまいましたが、疲れたとき、つらいときはこの作品を見て癒されようと思います。Ralaさん今日までお疲れ様でした。また、もどってきてくれる日を待ってます! (2020年3月19日 2時) (レス) id: eb6521bf0d (このIDを非表示/違反報告)
Rala(プロフ) - ちむたんさん» ちむたんさん!ありがとうございます!そう言っていただけると、こちらも癒されます(笑)毎日読んでくださり、ありがとうございました*。 (2020年3月19日 0時) (レス) id: 17c5136509 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Rala | 作成日時:2020年3月13日 0時