押すなよ、絶対に押すなよ。って思ったけどすでに水の中 ページ4
上空4000mから落下した四人と一匹は、落下地点に用意してあった薄い水膜を幾重も通って湖に投げ出された。
「きゃ!/わっ!」
ボチャン、と着水。水膜で勢いが衰えていたため四人は無傷で済んだが、一匹はそういかなかったようで、一人の女の子に抱き抱えられ水面に引っ張りあげられた。
?「・・・大丈夫?」
?(じ、じぬがどおぼた)
Aを含めた三人はさっさと陸地に上がりながら、それぞれが罵詈雑言を吐き捨てていた。
?「し、信じられないわ!まさか問答無用で引きずり込んだ挙げ句、空に放り出すなんて!」
?「右に同じだクソッタレ。場合によっちゃその場でゲームオーバーだぜ。石の中に呼び出された方がまだ親切だ」
?「・・・いえ、石の中に呼び出されては動けないでしょう?」
A「だったらまだ水でよかった」
?「俺は問題ない」
?「そう、身勝手ね」
何処かの令嬢のような少女と学ランの少年はフンと鼻を鳴らして服の端を絞る。
それに続くように陸に上がった少女と一匹も水気を絞った。
?「・・・此処、何処だろう?」
?「さあな。世界の果てっぽいものが見えたし、どこぞの大亀の背中じゃねえか?」
少女の呟きに少年が答える。何にせよ、彼らの知らない場所であることは確かだった。
適度に水気を絞り終えた少年は癖っ毛を掻き上げてこう言った。
?「まず間違いないだろうけど、一応確認しておくぞ。もしかしてお前らにも変な手紙が?」
?「そうだけど、まずは“オマエ”って呼び方を訂正して。―――私は“久遠飛鳥”よ。以後は気を付けて。それで、そこで猫を抱き抱えている貴女は?」
?「・・・“春日部耀”以下同文。それで、そこのワンピースの貴女は?」
A「あれ?ワンピースになってる。・・・ええっと、“黄道A”です。よろしく」
飛鳥「そう、よろしく春日部さん、黄道さん。最後に、野蛮で凶暴そうなそこの貴方は?」
?「高圧的な自己紹介をありがとよ。見たまんま野蛮で凶暴な“逆廻十六夜”です。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子そろった駄目人間なので、用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれ、お嬢様」
飛鳥「そう、取扱説明書を用意してくれたら考えてあげるわ、十六夜君」
十六夜「ハハ、マジかよ。今度作っとくから覚悟しとけお嬢様!」
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涙(プロフ) - FGOも問題児シリーズも大好きなので、この作品に出会えて嬉しいです!更新楽しみに待ってます! (2018年4月16日 15時) (レス) id: 905b6003db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イエアメガエル | 作成日時:2018年4月15日 21時