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渡辺side


「そろそろ奉職時間だな」


俺の朝は早い。朝は神様に祝詞(のりと)を唱える

それから掃除をやって


深「翔太、参道の掃除しといたよ」

「おぉ、ふっかのわりには気が利くじゃん」

深「ちょ笑、"ふっかのわりには"とか言うなって」

「あーはいはい、んで中の掃除は?」

深「まだやってないな」

「お前さ…気が利かねぇな」

深「今すっっごい手のひら返しを見たんだけど!?」

「はぁ…俺、掃除で忙しいから話しかけないで」

深「相変わらず翔太のペースで…」


まぁ外掃除してくれただけでも助かってるんですけどね


本殿の床を雑巾で掃除する

いつもの小鳥の囀りを聞きながら――


佐「……!!!」

向「どこ行くん!?」

佐「こっちこっち!!!」


…あぁ、そっか。こりゃ今日は小鳥の囀り聞こえねぇな


「お前らうるさいぞ、他人の家でドタバタするなっ!!」

佐「あー翔太くんに怒られちゃったよ…ごめんごめん笑」


雪女だか雪男だか知らない居候がヘラヘラしやがって


「わかりゃいいんだよ、わかればね」

佐「うん、分かった。だから康二!!続きやるぞ」

向「あ、あぁっ佐久間くん待ってや〜」

「そう、わかれば騒がしくしても……っておい!!」


雪男の合図で再び騒がしくなった


「お前っなんもわかってねぇじゃん!!」


アイツが走り回ると床が凍結したかのように凍り、この炎天下。すぐに溶け出し水浸しになる


「最っ悪なんだけど……」


本殿及び廊下の掃除、やり直し


―――――

掃除が終わると今度は境内の見回りを始める


拝殿と本殿、それから祠と賽銭箱の異変がないかの確認


ごく稀だけど神社マニアが来てくれる。そんな時は御朱印なんかも押したりしてる

まぁ、こんな山奥まで来てくれて俺からしたら嬉しい限りなんだけど


「今日も客はゼロか…まぁ慣れたことなんだけど」


あっ…手水舎の手入れもしておかないと


佐「ひぇ〜ここの水冷たくて気持ちいい〜」


そのまま水に溶けて"雪解け雪男になれ"なんて少し思ったけど


「佐久間さん邪魔しないでね、今から手入れするんだから」

佐「あ、はーい!!」


異様に佐久間さんに会う、この人は落ち着きがないのか?

逆に目黒さんとかいう方は…今日見てないな


「まぁ、別に俺には関係ないか」


……それより目の前の仕事を片付けなくては


神主の仕事は普段そこまで忙しくない

だけど祭りの時期になると準備なんかもあるから急に忙しくなったりするんだよなぁ

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雨乃ふあ(プロフ) - えなさん» 閲覧していただきありがとうございます。毎日更新できるように頑張ります (2021年3月10日 2時) (レス) id: bc9832efa4 (このIDを非表示/違反報告)
えな(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください (2021年3月8日 12時) (レス) id: dc9b401a24 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨乃ふあ | 作成日時:2021年1月26日 13時

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