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年下趣味 ページ30

「せんせー、ロリコンってホント?」
「待て」

このバカみたいに暑い夏休みにまで学校に来ている私は、私の言った一言で慌てだす進路相談のショッピ先生をジッと見つめた。

「大先生が言ってた」
「ホンマあの人はっ……!あんな、別にロリコンちゃうから」

ガシッと両肩を捕まれ真剣な顔で見つめられ、つい顔をそらしてしまう。だってあまりにも顔がいい。例えロリコンでも。

……いや、それは社会が許さないか。

「お、おおう……そこまで必死だと逆に怪しいよ?先生」
「あ……せやな。慌てすぎたわ、すまん」

落ち着くためか缶コーヒーを飲む先生。その動作すらなんだか大人っぽく見えて、やっぱずるいと思う。

「けど男の人って若い女の子が好きって言うじゃん?やっぱそこは先生も一緒なの?」
「なんでアンタは一々俺の教師生活を潰しかけないような質問してくんすかねぇ……ノーコメントで」
「ずるい!」
「大人はズルいもんっすよ」

なんて言いながら机に広がっている面接シートを纏め、私に渡してくる。大人はやっぱりずるい。

「あー、大人になりたくないけど早く働きたいな〜」
「……そういや、そんなに働きたいん?正直Aの成績ならそこそこの大学狙えるで」

机に突っ伏して適当に給料と休みが取れる企業を選んだ面接の紙を手に取り、じっと見つめる。私は名前を知らなかったけど、世間的に見れば結構有名な会社らしく、ここを取れたのも私の成績がよく先に選ぶことができたからだ。

「……オトナになりたいから」
「大人に?」
「高校生は、子供だから」

そう言って目を瞑る。そう、どんなにオトナぶったって所詮高校生なんておこちゃま。背伸びをしたってハイヒールを履いたって私は子供なのだ。

「なんで大人になりたいん?」
「好きな人が、オトナだからかなぁ……」

私は未成年で、相手は成人済み。オトナになれないと言っても子供にもなりきれない私はただただ早くこの高校生という枷から逃れたいのだ。

だって、そうすれば、きっと許されるはずだから。

「年上趣味か」
「先生とは逆だね」
「やかましいわ」

もはや子供になればいいのかオトナになればいいのかわからなくなる。ううん、きっとオトナになるのが正解。そうじゃなきゃ、相手が捕まっちゃうもん。

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夜有(プロフ) - 百瀬のえるさん» ありがとう御座います!いつかまた会えるときが来ましたら、そのときはよろしくお願いします。 (2021年1月1日 23時) (レス) id: 93b15b9a53 (このIDを非表示/違反報告)
百瀬のえる(プロフ) - 更新ありがとうございました!大好きです!!お疲れ様でした! (2021年1月1日 23時) (レス) id: 90299a5c54 (このIDを非表示/違反報告)
黒音 - はい!それではお願いします! (2019年10月15日 16時) (携帯から) (レス) id: 11da0246b8 (このIDを非表示/違反報告)
夜有(プロフ) - 黒音さん» あ、いえ!その可能性も考えてたのにそこも確認してなかった私もすみませんでした。リクエスト承りました! (2019年10月15日 16時) (レス) id: 93b15b9a53 (このIDを非表示/違反報告)
黒音 - 返信ありがとうございます!個人的にはハッピーエンドがいいですが作者さんの書きやすい方で良いですよ(それと夢主が死んだ後の事なのですが前世の時の事です。分かりづらくてすみませんでした) (2019年10月15日 16時) (携帯から) (レス) id: 11da0246b8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜有 | 作成日時:2019年4月7日 22時

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