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はじめ side
仕事と家事の両立。
俺は1人暮らししてたことがあるからとても厳しいのを知っている。
そして、Aの敬語が抜けてきて俺も名前を呼び捨てにできるようになって、浮かれていた頃事件が起きた。
た「大変!Aさんが倒れた!」
ちょうどAが休みの日で、洗濯をしてくれていた時のこと。
俺は編集部屋で編集していて気づけなかったが、偶然トイレに向かったたなっちが見つけてくれた。
脱衣所で、壁にもたれかかる形で倒れているAを。
は「A!」
体に触れると、とても熱かった。
「ん、はじめさ……」
意識はあるようで、目をうっすら開けて反応した。
は「大丈夫か!?」
「……うん、私寝て……?」
は「無理してたんか!」
「……朝から少し、熱っぽかったけど」
は「ばか!」
すぐに抱き上げて、寝部屋のベットに寝かせる。
体温計で体温を測ると38.7℃あった。
は「たなっち、冷えピタ冷蔵庫に入ってたっしょ、それ持ってきて。あとスポドリと、お粥をコンビニで買ってきて。
た「了解です」
たなっちはすぐに冷えピタを持ってきてくれて、そのあとすぐにコンビニに出かけた。
は「今日は何もしなくてもいいから、ちゃんと休んで」
「……はぁい」
Aは渋々、了承した。
顔は少し赤く、体温も高い。
春入りはしたがムシムシするので、汗ばんでいるのがうかがえる。
俺はともたかが片付けてくれた棚をあさり、風邪薬を手に入れた。
は「さすがともたか。お片づけ上手!」
たなっちがコンビニで必要なものを買いに来た時、畑メンバーがAを心配して、2号室の大広間に駆け込んだ。
や「A!大丈夫か!」
と「Aさん!」
だ「A!!倒れたって聞いたけど大丈夫!?」
3人が同時にAの名前を呼んだので、本人は吹き出して笑っていた。
は「ゴラァ!病人を笑わせるなァ!」
や「別に笑わせたわけじゃ!」
と「そうですよ」
だ「そうだそうだ〜!」
た「すごい同時だったからね」
その夜、Aは魘されていた。
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作者名:999 | 作成日時:2019年6月4日 2時