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はじめ side


あの事件から何事もなかったかのように、いつもと変わらない毎日が始まった。

でも1個だけ。

Aの態度が変わった気がする。

俺をよく見ているというか、気にかけているというか……。


でも俺は、動じない。


なぜなら、No.1だから!


は(今日も可愛いな〜……)


やふへゐくんがふざけて買ってきたメイドのエプロンを着けて、座布団をベランダに干してくれている。

メイドのエプロンは俺の前だけ着て欲しいのに


「せっかく買ってきてくれたので」


とか言って、着てやがんの!ムキー!

はぁー……と思いため息をつくと背中に熱いお湯がかけられた。


は「!!!?!?」


気を緩めていて、全く気づかなかったしそのお湯がとても熱い。

かけた犯人はだいちくん。

俺のことを見てたなっちとやふへゐくんと一緒に笑ってる。


許すまじ。


は「おまえらああああああ!!!!」


第2回 熱湯かけ選手権。

水鉄砲に約75℃の熱湯を入れてかける、ただそれだけ。


部屋は瞬く間に水浸しになって、気づいた。


は「A……!」


なぜか座布団を干していたメイドエプロンのAが参戦している。


は「A!危ないって!」

「ええい!」

や「ぎゃあああ!!!」


Aのお湯入水鉄砲をやふへゐくんが食らっていた。

可哀想に。

ふと、Aの方を見るとAもこちらを見た。

そして、フッとAは笑って


「楽しいですね」


と言った。


は「……おぉ」


今までに見たことないAのはっちゃけてる笑顔に釘付けになりつつも、たなっちにお湯をかけられそうになったので避けてカウンターでお湯をかけ返す。

たなっちは叫ぶが、俺の心はそれ以上に叫んでいた。


は(かっこいいとこ見せるしかねぇ……!)


張り切って、俺はお湯をバケツに入れて振り回した。


それで今日はお湯で存分に遊んで、掃除して終わった。


Aも、楽しかったようで


「またやろうね!」


などと言っていた。

まぁ、よかったんじゃないか。

俺の好きは増すばかり。


……ちなみに、温度は75℃だから。

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作品ジャンル:恋愛
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作者名:999 | 作成日時:2019年6月4日 2時

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