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はじめ side


あの日から2週間が経つ。

2週間が経っても連絡が来ていない。
俺はいつもゲームをしながら電話を待っていた。


心配、だった。

気が気でなかった。


だ「はじめん、最近どうした?」

は「ん……?何が?」

だ「いやぁ、よくぼーってしてることが多くなった気がするから」

は「ははは、疲れてるだけさ」

だ「この野郎、休みやがれ!」


笑って返したけど、今から(深夜0時)でも全然家を飛び出して探したいくらいだ。


編集部屋に戻り、椅子に腰掛けると編集中のたなっちが小声で声をかけた。


た「らしくないですね」

は「本当だよ……」


正直困っている。

さっさと忘れればいいものの、なかなか頭から離れないのだ。


た「……恋、とか?」

は「……いや、それはない」


そういうと、たなっちはまた編集に戻った。

さて、俺も仕事に戻るか……と2号室に行こう立ち上がった時にポケットの携帯が震えているのがわかった。


公衆電話の番号だ。


は「っもしもし!」


俺は音速で出た。


『……こんばんは』

は「こんばんは、今どこにいますか?」


俺の声を聞いて、畑のメンバーが集まる。


『駅前の、公衆電話です』

は「すぐに迎えに行きます。絶対に動かないでください」


電話を切り、最低限の荷物と車の鍵を持つ。


と「え、何しに行くんですか?」

だ「そうだよ、こんな夜遅くに」


もう解散の時間が迫っている。


は「……明日、説明するので今日はもう解散しておいてください」


そう言って俺はHAPを後にした。

安全運転で且つ、急ぎながら車を走らせた。


向かう途中に雨が降り、傘を持ってくるのを忘れて後悔する。

こんな冬寄りの春に、雨の中待たせるなんて男の名が廃る!

近くのコンビニに車を止めて、ジャケットを傘がわりにして走った。


すると、雨に濡れながら街灯の前で立っている女性を見つけた。


すぐにジャケットをかぶせた。

女性は震えていた。


「……すみません」

は「いいから」


公衆電話は屋根の下だったのに、わざわざここに来て俺は何故か怒っていた。

そして何故今自分が彼女のために動いているのか、理解が追いついていなかった。

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作品ジャンル:恋愛
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作者名:999 | 作成日時:2019年6月4日 2時

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