三十一訓 ページ34
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そよ「あの子は私なんかより賢くて、礼儀正しくて、気品があって……
でも、最近までその内に隠されていたあの子の助け声に気付いてあげられなかった」
自分が一番近くに、側にいたのに
一緒に育ってきたから、兄より一緒にいる時間が多かったのに
あの子が苦しんでいることに気付きもしなかった
そよ「元々
"私にはどうすることも出来ない"
"私があの子にしてあげれることは側で支えてあげることだけ"
ってあの子を助けている気になってただけでした」
神楽「そんなことないネ!」
Aから家族のことを少しだけ聞いたことがあった
自分には自慢の姉がいて、私なんかより凄い優しい心を持っている人だって
姉がいつも側に居てくれたから自分は救われていたって
そよ「フフッ、ありがとうございます、女王サン
少し妹の事で大きな騒ぎがあり
今は一応解決しているみたいなんですが
妹の希望で、今は別々の場所で暮らしているんです」
神楽「…寂しいアルか?」
そよ「勿論、寂しいです
でも妹が決めたことだから仕方のないことなんです……
だから必然的に一人になる時間が増えて
私は初めてお城が窮屈に感じました」
遠くの町を眺めているとつい思ってしまった
あの街角の娘のように自由にはね回りたい、自由に遊びたい、自由に生きたい
それにAも、もしかしたらあの娘のように自由に暮らしているのかな?
もしそうだとしたら___羨ましいな
そよ「そんな事を思っていたら
自分の中で『あの子が幸せに、元気で、笑顔が絶えない生活を送れているか見てみたい』とわざと理由を付けて
お城から抜け出してました」
「最低ですよね」と自虐の笑みを溢すそよ
__「最低なんかじゃない」
そよ「!!」
A「そよ」
そよ「A………」
二人の前に現れたのはAだった
その後ろには土方が居た
土方「探しましたよ、そよ姫様
A姫様もずっと心配しておられました
姉妹の話は帰ってからにしましょう」
そよ「………」
立ち上がったそよの手を神楽は掴んだ
そして団子の串を目眩ましのために土方に投げる
神楽「行くアルよ!A!!」
A「えぇっ!!?」
そよを連れて走り出す神楽に
何がなんだか分からなかったが
とりあえず神楽の後を追うA
土方「確保!!!」
神楽「どくアルぅぅ!!」
前にいた真選組の隊士たちを傘で投げ飛ばし、パトカーを踏み台に屋根へと飛び移った
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みゆき(プロフ) - 来良さん» 返信が遅くなりごめんなさい!😣💦💦ありがとうございます!!私も早く三人と再会させたいです!!!笑笑 (2022年1月5日 23時) (レス) id: 475a141bfc (このIDを非表示/違反報告)
来良 - この作品めっちゃ好きです…!早く高杉さんやヅラや辰馬さんに再会するとこをみたい…!お身体に気をつけて、これからも頑張ってください!応援してます! (2022年1月3日 21時) (レス) @page15 id: 1123250b94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みゆき | 作成日時:2021年5月21日 17時