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岸「俺は嬉しいんだよ」
『うれ、しい?』
その感情に私は、まだ理解できていない。
岸「10こも年離れてんのに、他の女子に目もくれず、Aに惚れてくれたこと」
お人好しがすぎるよ・・
彼の考えることはいつも少し上をいく。
岸「じゃねぇと、お前いつになっても男っ気なさそうだったからさ!」
なのにそうやって喧嘩を売るようなこと、サラッと言って空気を軽くする。
『・・優太はさ、わたしにどうして欲しい?』
岸「俺のこと忘れてほしい」
それはあまりにも切ないお願い・・
『やだっ、そんなの無理だよ』
岸「もう10年経つんだぜ?そろそろ前向いてほしいんだよ俺はっ!」
そう君はいうけれど、自信がないんだ。
岸「俺のことなんて時々思い出すくらいでいいからさっ」
『できないよ、そんなこと・・』
毎日、寝ても覚めても、考えるのは君のこと。
それを考えないようにするなんて、絶対に無理だ。
岸「俺は、お前が幸せに暮らしてるとこ見たいんだよ」
そう念を押されるけど、
どんなに大好きな彼のお願いだからって、そんな大人しく頷ける私じゃない。
岸「男と普通に結婚して、世帯もって、子供産んで、家族で幸せになってよ!それが俺の願望」
結婚するなら優太がいいッ・・
世帯も優太と住める家がいいッ・・・
子供を産むなら、優太との子がいいッッ・・
家族で幸せになるのも、
その中に優太がいないとッッ・・・、。
優太がいないと・・・ッ
岸「言ったろ?俺以外にAのこと守ってくれるやつがいるって」
・・言ったけど。
それが廉くんとなると、とても胸は痛むんだ。
岸「俺の分も、あの少年にはAを護ってもらう義務があるからね」
変に意味を理解したわたしには複雑すぎて、逃げだしたいくらい・・
『もしも、もしもだよ?私が廉くんと付き合ったら・・?』
一番恐れていたことを自分から聞いた。
どこかでわたしは、既に変わろうとしていたのかもしれない。
岸「Aの前から姿は消えるよ?」
『やだっ・・やだよそんなのッ』
岸「Aがちゃんと前向いて生きてたら、俺の存在は必要ねぇだろ?」
・・そう、これからを決めるのは私次第、。
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美久(プロフ) - こんばんは、岸くんの作品探していたところ見つけて読ませていただきました!もう素敵なお話で大号泣です、、他の作品も読ませていただきます! (2022年9月22日 0時) (レス) id: b3cc7c76d7 (このIDを非表示/違反報告)
リーダー(仮) - めちゃくちゃ久しぶりに泣きました。 番外編も、読んでみたいです。 (2021年12月5日 0時) (レス) @page50 id: 6f32c3f285 (このIDを非表示/違反報告)
七奈(プロフ) - はじめまして。コメント失礼します。思わず涙が溢れました、、、苦しくて切なくて、だけどどこかあたたかさにも包まれていて、、、素敵なお話をありがとうございました!これからも作者さんのこと応援させてください。 (2021年9月14日 0時) (レス) id: f58e70d40b (このIDを非表示/違反報告)
ange - 感動で涙が溢れました。素敵なお話をありがとうございました。そしてこちらの作品に出会えたこと嬉しく思います。これからも作者様のお話を楽しみにしております。 (2021年8月23日 0時) (レス) id: 7b959df396 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 今まで見てきた占ツクの中で1番感動しました。もしよろしければ、岸くんと結ばれたお話や続編も見たいです。 (2021年5月28日 14時) (レス) id: 11c222fc20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:muhe | 作成日時:2018年5月21日 23時