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確かに口約束というのは無責任だ。
平気で嘘をつける。
平気で約束を破れる、。
信じるか信じないかは自分たち次第、・・それもまた無責任な話なのだ。
『そんな事言われても・・えっと、じゃぁ、・・』
言葉でちゃんと伝えて、それでも彼の不安を拭えなかった場合、
私に何が出来るのだろうか。
必死に、廉を想って考える。
廉「ほらっ早よ、!」
急かす君はもう曇った表情をしていなかった。
それだけで少し安心してしまう。
でた答えはやっぱり単純で・・
紫耀くんにやっとか、とか言われそうなくらい。
『えと・・じゃぁ、・・へ、返事の準備、しとくよっ』
ちょっと前まで言い合ってたのに、急に恥ずかしくなってしまって彼の顔をマトモに見れない。
廉「じゃぁってなんやねんっ(笑)」
吹き出すように笑った君は、もう立ち直っていて
廉「お前、俺が帰ってきた時、紫耀と付き合ってたらぶん殴るからなっ」
それもまたちょっとした脅しに近い。
待たせる相手にそんな乱暴な言葉を言うなんて・・やっぱり私たちは普通じゃない、。
まぁ、そういう関係なのだから今更感があるけども。
『いや分かんないよ?廉より紫耀くんの方が魅力的だし、告られちゃったし!!』
わざと焦らすように威嚇すれば
気に食わない、と言うような顔をして
廉「そっちがその気なら俺やってもっと品あって可愛い子選ぶわ」
『えっ!?』
顔がいいからか女子人気は抜群な廉、。
彼女なんて苦労せずに作れそうだから、それを言われた途端に変な声を出してしまった。
思わず出てしまった口に慌てて手で蓋をするけど、それはもう遅い。
それを見た廉は面白がるように笑っていた。
廉「ふはははっ!!お前意外と可愛いとこあるやんっ」
『意外とってなにっ?』
ギッと睨めば廉は私の頭を撫でた。
忘れてるかもしれないけどここは外で天候は土砂降り。
廉はずぶ濡れなわけだから私の頭に触れた彼の手はキンキンに冷えていて
早く家の中に入れてあげようと思ったんだけど
廉「ありがとうな?一途に待っとってくれて」
彼の言葉に私は秘かに落ちていた。
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しおり(プロフ) - むへさん。数ヶ月ぶりに読み返しました。相変わらず涙が止まらなかったです。 (2020年7月23日 11時) (レス) id: 44c0badaad (このIDを非表示/違反報告)
rnrn20(プロフ) - 最初から最後まで号泣しました。最高の作品ありがとうございます!! (2019年2月17日 22時) (レス) id: e66b1301c0 (このIDを非表示/違反報告)
みなる(プロフ) - Instagramから飛んできて最初に読んだ小説がこの話で言葉の選び方とかがすごく繊細でとっても感動して読むたびに涙が止まらなかったです!これからも頑張ってください!! (2019年2月17日 3時) (レス) id: e9f4ded0ca (このIDを非表示/違反報告)
あゆみん(プロフ) - 初めて、小説で泣きました!!!ほんとに感動しました!これからも頑張ってください! (2019年1月19日 1時) (レス) id: 6942929434 (このIDを非表示/違反報告)
平野かな(プロフ) - すごく感動しました!muheさんの作品本当に大好きです!!まだ見てない作品もこれから全て見ていこうと思います! (2018年9月13日 9時) (レス) id: 0d5cee7618 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:muhe | 作成日時:2018年6月22日 17時