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紫耀くんの優しさに少しずつ自分を取り戻す。








涙を拭って呼吸を整えると彼は待っていたかのようにそれを口にした。









紫「何があったん?」






『・・えっと、』









何から話したらいいのか、未だに頭の中はごちゃついていて







全く収集がつかない、。








それを見て気を遣わせてしまっただろうか。









紫「嫌なら言わんくてもええけど、」









だけど紫耀くんはまるでもう分かってるかのように







その名前を口にした。








紫「廉、やろ?」








わたしの反応を伺いながら、返事をまつ彼の姿に、どこまでも優しさを感じてしまう。








『・・うん、久しぶりに話したら仲直りどころか、もっと喧嘩しちゃった』








そもそも喧嘩ってことでいいのだろうか、。








私たちは、ちゃんとお互いを理解して、仲直りする事が出来るのだろうか・・








まさか、このままなんじゃないかって、余計なことが頭をよぎる。









紫「言ったやん・・廉離れしろって」









そう、最初にそれを教えてくれたのは紫耀くんだった。








『しようとしたけど、ばったり会って、廉目の前にしたらッ、・・無理だった』









そんなの理由にはならないだろうし、呆れられてるかもしれない。








私は分かりやすいくらいに(かれ)を必要としていたのだ、。









紫「無理だと思ってたけど・・ほんま似た者同士やね、廉とAちゃんって」








何に対してそう思うのか、彼はこの状況にはあまり似合わない微笑みを私に見せた。









紫「ちょっと廉が羨ましいもん」








そう呟いた彼はわたしに何も言わせないように手を差し伸べてきた。








またいつの日かのように、その手をとれば







グイッと男の人の力で立ち上がらせてくれる。








紫「俺やったら、Aちゃん悩ませたりせえへんけどなっ」








遠慮ぎみに言った紫耀くん。









下唇を噛んでわたしの様子を伺う彼はとてつもなくズルい、。









『・・私は誰だって、好きになったらその人のことで本気で悩むと思うよ?』








冷静に答えてあげれば紫耀くんは目を細めて








紫「だから廉はAちゃんの事、ずっと隣に置いときたいんやろねっ」








何かを理解したかのようにまた柔らかく笑った。








紫「ごめん、Aちゃん・・」







『え?』








紫「抱きしめてもい?」

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設定タグ:永瀬廉 , 平野紫耀 , 岸優太   
作品ジャンル:タレント
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しおり(プロフ) - むへさん。数ヶ月ぶりに読み返しました。相変わらず涙が止まらなかったです。 (2020年7月23日 11時) (レス) id: 44c0badaad (このIDを非表示/違反報告)
rnrn20(プロフ) - 最初から最後まで号泣しました。最高の作品ありがとうございます!! (2019年2月17日 22時) (レス) id: e66b1301c0 (このIDを非表示/違反報告)
みなる(プロフ) - Instagramから飛んできて最初に読んだ小説がこの話で言葉の選び方とかがすごく繊細でとっても感動して読むたびに涙が止まらなかったです!これからも頑張ってください!! (2019年2月17日 3時) (レス) id: e9f4ded0ca (このIDを非表示/違反報告)
あゆみん(プロフ) - 初めて、小説で泣きました!!!ほんとに感動しました!これからも頑張ってください! (2019年1月19日 1時) (レス) id: 6942929434 (このIDを非表示/違反報告)
平野かな(プロフ) - すごく感動しました!muheさんの作品本当に大好きです!!まだ見てない作品もこれから全て見ていこうと思います! (2018年9月13日 9時) (レス) id: 0d5cee7618 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:muhe | 作成日時:2018年6月22日 17時

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