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廉に怒鳴られるのも無理はない、。
廉「一人で頑張ってこいって・・結局Aは俺のこと放っておくんかッ?」
言葉ってとても難しいから伝えたい事とは全く違う意味で彼に伝わってしまう。
なんでこうなるんだろう・・
『放って置くんじゃないよッ・・私がいなくても大丈夫なように頑張って来てほしいのッ』
頑張って、手術を終えて・・
少し逞しくなった彼を日本で迎えてあげたい、。
そう思ったのだけれど、
廉「私がいなくてもってッ俺と一緒におんのはもう嫌なんッ?!」
夜の静かな公園に、廉の声は容赦なく響きわたる。
今の廉に必要とされてる自分がとても情けない。
彼を苦しめてばかりなのに・・こんな私を廉は頼ってくれる。
廉「なぁッ、Aっっ」
廉の細くて心もとないその腕は、私の背中にするりと回ってきた。
廉「なぁッ紫耀が好きなん?」
『れん、ッ・・』
廉「俺みたいな、頼りなくて体力ないんは好きになれへんの?・・なぁッAッツ、お願いやからッ」
巻きついた廉の腕は震えとともにどんどん力を増し、それは私を離さない、。
『やめてっ・・廉ッ、苦しいッ』
自分の手でそれを退けようとしても、簡単に両腕を掴まれてしまった。
そのまま勢いで後ろに倒れる、。
目の前には廉の顔と暗くなった空が重なる。
私はベンチに押し倒されていた。
廉「お前見てると腹立つねんッ」
廉は上から言葉を降らす。
廉「俺の気持ちなんも知らんとッなんでも分かったような口で言うなやッ!、」
廉の目には確かに涙が浮かんでいて・・
私の腕を掴む廉の手は、さらに力を入れてきた。
廉「なんでッ分かってくれへんの?ッ・・こんなにッ、悩んでしんどいのに・・ッ」
廉の涙はついにポタポタと零れ落ちた。
それは私の頬に落ちては、儚く流れて消え乾く。
『確かにッ・・分からないことは沢山あるよッ?でも私はッ・・廉のこと分かろうと努力してるッ!!廉の気持ちに寄り添えないか、毎日考えてるッッ』
私だって必死なんだ。
どうしたら彼が前を向けるかって・・でもそれを考えすぎるがあまり、
廉「だったらッ、全部受け入れて理解しろや・・ッ」
作りあげてきたものは、全てボロボロと壊れていく。
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しおり(プロフ) - むへさん。数ヶ月ぶりに読み返しました。相変わらず涙が止まらなかったです。 (2020年7月23日 11時) (レス) id: 44c0badaad (このIDを非表示/違反報告)
rnrn20(プロフ) - 最初から最後まで号泣しました。最高の作品ありがとうございます!! (2019年2月17日 22時) (レス) id: e66b1301c0 (このIDを非表示/違反報告)
みなる(プロフ) - Instagramから飛んできて最初に読んだ小説がこの話で言葉の選び方とかがすごく繊細でとっても感動して読むたびに涙が止まらなかったです!これからも頑張ってください!! (2019年2月17日 3時) (レス) id: e9f4ded0ca (このIDを非表示/違反報告)
あゆみん(プロフ) - 初めて、小説で泣きました!!!ほんとに感動しました!これからも頑張ってください! (2019年1月19日 1時) (レス) id: 6942929434 (このIDを非表示/違反報告)
平野かな(プロフ) - すごく感動しました!muheさんの作品本当に大好きです!!まだ見てない作品もこれから全て見ていこうと思います! (2018年9月13日 9時) (レス) id: 0d5cee7618 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:muhe | 作成日時:2018年6月22日 17時