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「喧嘩ァ？ 俺の隊のヤツとオマエんとこのヤツが？ ハア、そうかよ。……ンだその目。ほっときゃいいだろ。お互い曲げられねェことがあるからぶつかるんだ、それは部外者が半端に止めていいモンじゃねェ。そりゃ度を過ぎりゃ俺も黙っちゃいねェがよ。それはアイツらもわかってるし、なによりそのぶつかり合いを力で抑えつけようモンなら逆に不満が溜まっていつか爆発するぜ。好きにやらしときゃいんだよ、今のうちは」
「オッ、何だオマエらこれからメシか？ ……いやいやなんで謝る。メシ食うの駄目なんてクソみてェなこと俺言ったことあったかよ。…あァ、そう畏まるのもやめろ。流石に戦闘中とか真面目な場なんかはきっちりやってもらわねェと困るが、こういうプライベートなとこでは気ィ使わなくてもいい。俺はオマエらを支配したいわけじゃねェんだ。…………つーことで。メシ、俺も混ぜてくれるか？」
「これだから老害は嫌いなんだよなァ……過去の栄光に縋ってんじゃねェよ、テメェは今俺より弱ェし偉そうに振舞っていい理由なんてねェんだ。そのかすかすに萎んだ脳みそに刻み込んどけ！！」
「……ッぐだぐだうるせェなァ！！ 人にまともに伝える気があンなら簡潔にわかりやすく言えや！ んなわかりづらい長ったらしい話誰が聞くっつーんだよ！ アァ？！」
「ああ馬鹿だよ、俺ァ馬鹿だ。で？ だから何だっつーんだ？ 俺が何でも出来る必要なんざねェだろ。俺が出来ねェことはアイツが出来るし、アイツが出来ねェことが俺は出来る。証拠に、俺は馬鹿だがアイツは優秀だ。それで十分。……あ゛？ 何か文句あっかよ」
「……俺は、市民の命と隊員の命の優先順位に差があるなんて思わねェし、市民と同じくらいアイツらを守るべきだと思ってる。……いや、なんでもねェわ。どうせオマエも馬鹿なことをって鼻で笑うんだろ」
「ッやめろ、やめろよ！！ 隊長の命よりも隊員の命の方が軽いなんて誰が決めた！！ 身を呈して庇わなきゃいけねェなんて誰が決めたっつーんだよ？！ 俺はテメェよりずっと強ェんだ、ンなことされなくたってやって行けンだ！！ 舐めんな！ っ次こんなクソみてェなことしやがったら、二度と前線に出さねェからな！！」
「俺が死んでいい理由はあっても、テメェらが死んでいい理由は絶対にねェんだ！！」
「なあ……頼むから、怪我しないでくれよ。死なないでくれ。たのむ、たのむ、たのむ………」
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