〃 ページ20
【過去】
千陽には一つだけ悩みがあり、それは家庭環境についてである。彼の両親は昔から仲が悪かった。昔からといっても結婚はしたのだから恐らく仲のいい時期もあったのだろうが、物心ついた頃から二人の仲はあまり良くないという印象が千陽にはついていた。怒鳴り合いの喧嘩をするのはよくあることで、時に物を投げあったりすることもあった。別にそれで千陽が虐待を受けたりすることはなかったのだが、それでも殆ど毎日のように聞こえる両親の恐ろしい声や食器などの物が大きな音を立てて壊れる音は千陽を追い詰めるのには十分だった。同じ家に住んでいるというのに、会えばすぐに喧嘩。そこに千陽が居ても御構い無しで、八つ当たりで千陽まで怒鳴られ罵倒されることもあった。どちらか一人しかいないときは普通なのだが、もう一人が帰ってきた瞬間に一気に空気は険悪になる。
千陽はそのことにどんどん心が疲弊していき、極め付けに偶然聞いてしまった二人の言葉で耐えられなくなってしまった。
「くそ、いつになったらてめぇと離婚できるんだよ……！！」
「何回言ったら気がすむのよ！？ あの子が高校を卒業するまでって決めたでしょう！！」
「そりゃわかってんだよ！！ 親の都合に振り回されんのはいつだって子供だから、せめてあいつが高校卒業するまではこのままでいようってんだろ？！ わかってんだよ、だがそれで耐え切れるかは別の話だ！！」
千陽は疑問に思っていた。こんなに二人は仲が悪いのに、何故離婚しないのか。その答えは自分のためだった。確かに、八つ当たりをされることもあったけれど、二人は自分を愛してくれていた気がする。いつもどちらか一人だけだったが、参観日や運動会には必ず来てくれたから。頭をよく撫でてくれたから。
二人は自分のために、嫌いな人間と住むのを我慢していたのか。
(なんだよそれ)
千陽は呆然としていた。色々な感情が溢れて上手く頭が回らなかった。何故か涙が溢れて止まらなかった。
(そんなの、ただの自己満足じゃないか)
涙の理由は、きっと良いものではなかったのだろう。
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●龍●(プロフ) - ミクミキさん» はい、大丈夫ですよー！ではミクミキ様のボードにお邪魔しますね…！ (2019年3月6日 16時) (
レス) id: 5b64b63f06 (このIDを非表示/違反報告)
ミクミキ(プロフ) - 失礼します、【散れ、血塗れた桜】に参加しておりますミクミキと申します！私のキャラ【優曇香奈子】【優曇美智子】と関係を結んでいただけないでしょうか？ (2019年3月6日 15時) (レス) id: eada72cfbe (このIDを非表示/違反報告)
朱鬼(プロフ) - ●龍●さん» ありがとうございます！了解です！ (2019年3月4日 11時) (レス) id: 4a55e77aeb (このIDを非表示/違反報告)
●龍●(プロフ) - 朱鬼さん» わっ、勿論ですー！ぜひぜひ結びましょう！もしよければ自分のボートに来ていただけませんか…？そこでお話ししたいと思いまして！ (2019年3月4日 11時) (レス) id: 5b64b63f06 (このIDを非表示/違反報告)
朱鬼(プロフ) - 失礼します。「散れ、血濡れた桜」に参加させて頂いています朱鬼と言います。良ければ鳳凰霜司さんと関係結んで頂けませんか？ (2019年3月4日 10時) (レス) id: 4a55e77aeb (このIDを非表示/違反報告)
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