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そう言っている間に、いのちゃんの視線におじさんが気づいた。
目がぱっちりあって、いのちゃんが臆することなくにっこり笑う。


じっと目を合わせて3秒。


するとおじさんが席を立ってこちらへ向かってくる。

え!普通に怖いんだけど!

焦っていのちゃんを見るけど、いのちゃんはおじさんににこにこしたまま、俺の視線をガン無視してる。


「こんにちは、2人でお買い物かな?」

「こんにちは。そうだよ。今は、俺が歩き疲れちゃったから休憩させてもらってるの」

おじさんもお買い物?
そんなところかな、帰る前に一息ついてたところだよ。

和やかに進んでいく会話。
いのちゃん、この人と初めましてだよね?
それとも元々知り合い?にしてはちょっと距離あるし。


そんなことをぐるぐる考えていると、突然、おじさんが俺の方にも話しかけてきた。

「君にも何かご馳走しようか」

「へっ?!」

思考に没頭している間に、おじさんが何か奢ってくれる流れになっていたらしい。

「え、いいですよそんなの」

一応、形だけいのちゃんが断ってはみたが、おじさんはにこにこ笑って遠慮しないで、って俺らにアイスを買ってくれて、じゃあね、ってやっぱりにこにこのまま去っていってしまった。

目の前に置かれた某チェーン店のバニラアイス。
何にも言えなくて、呆然といのちゃんを見つめる。

「な?凄いだろ?」

俺、まほうつかいになれるかも〜。

って、当の本人は最旬フレーバーを口に含んでしたり顔。


全然魔法じゃないじゃん!おっさん引っ掛けてるだけだよこれ!


って言おうと思ったけど、ご満悦ないのちゃんに水を差すのも悪いし、深く考えることを諦めて、アイスにスプーンを突き刺した。

なんだかんだいのちゃんに甘いんだ、俺。
だってかわいいし。

口の中のアイスがやけに甘ったるくて、ちょっと気分が下がった。




「…でも、一番好きな人にはこの魔法、かかんないみたい」

(終)

(なんか言った?)
(んーん、次はどの人にする?)
(まだ引っ掛ける気なの?!)

お前はかわいくない ybin→←まほうつかいにむいてる? ytin



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かじ(プロフ) - 佐々木さん» コメントありがとうございます。とっても嬉しいです。拙い文ですが、楽しんで読んでもらえたら幸いです。 (2018年7月5日 0時) (レス) id: cc9d60b609 (このIDを非表示/違反報告)
佐々木 - すぺてのお話がキュンキュンします。次のお話も楽しみにしています。 (2018年7月3日 21時) (レス) id: e2f78d2bae (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 特にことばにできないが大好きです!伊野尾くんが幼い感じのおはなし待ってますね、、、 (2018年6月27日 22時) (レス) id: fb58b76c4a (このIDを非表示/違反報告)
かじ(プロフ) - 琳さん» はじめまして。ご丁寧に感想をありがとうございます。恐縮です。拙い文ですがこれからも読んでいただけると嬉しいです^ - ^ (2018年6月27日 22時) (レス) id: 76a26e19db (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - かじさんはじめまして!いつも楽しく読ませてもらってます!!すごく大好きなお話ばかりで更新が楽しみで仕方ないです(*´∀`*)これからも頑張ってください! (2018年6月27日 21時) (レス) id: fb58b76c4a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かじ | 作成日時:2018年6月17日 23時

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