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「おい、ロン」
声がかかったのは、やはりコンパートメントの外からだ。
三人が目を向けると、そこには男の子と同じ燃えるような赤毛の二人が立っている。
顔が似ているので、多分双子だろう。
「なあ、俺たち、真ん中の車両あたりまで行くぜ……リー・ジョーダンがでっかいタランチュラを持ってるんだ」
「わかった」
ロンはモゴモゴ言った。
「ハリー」
双子のもう一人が言った。
口ぶりからして、ハリーと面識があるようだ。
「自己紹介したっけ？僕たち、フレッドとジョージ・ウィーズリーだ。こいつは弟のロン。そっちはガールフレンド？」
ハリーがびっくりしてユリを見た。
「ちっ。ちがうよ。さっき初めて話したんだ。コンパートメントが空いてなくて……。ユリっていうんだ。ユリ・グリンデルバルド」
「グリンデルバルドだって?」
今度はウィーズリー兄弟が驚く番だった。
ロンなどは怯えたように兄の方へ身を引く。
逆に双子はおっかなびっくり身を乗り出して、おずおずと口を開いた。
「グリンデルバルドって、あのグリンデルバルドか？」
「君たちが言ってるのは、私のひいじいちゃんのことだと思うけど、合ってる？」
「そうか、驚いたな……」
「うちのじいちゃんが悪いことたくさんしてごめんね！」
そう言うと、双子は少し動きを止め。
二人は腰の位置で互いの手のひらを叩いて、眩しいような笑顔を見せた。
「謝ることないぜ。俺たちがユリに何かされたわけじゃないからさ」
「いじめられたらすぐ言うんだぞ。俺たちがソイツのこと叩きのめしてやる」
「助かるよ」
「おっと、リーが呼んでる」
「じゃ、またあとでな」
「バイバイ」
ハリーとユリが答えた。
双子が弟の肩をポン、と叩き去っていくのを見送って、それでようやくロンがそろそろともとの位置に戻ってきた。
コンパートメントは暫くの間静かになった。
ロンはできるだけ身体を小さくする。
当然だ。
「生き残った男の子」に、史上最悪のひ孫娘。
物語の主役が揃ったようなものなのだから。
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にはろ(プロフ) - 理緒さん» ご意見ありがとうございます！修正しました。今後ユリという名前に関する記述が少し出てくるかと思いますが、無視していただければ大丈夫です。 (2022年4月19日 21時) (
レス) id: f8ad011ce4 (このIDを非表示/違反報告)
理緒(プロフ) - 名前ってユリになってるんですがリノを使いたいのですが変えれませんか？ (2022年4月19日 10時) (レス) id: 946438c0c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや。 | 作成日時：2022年1月24日 13時
