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ヨーゼフがやっと来る頃には、もう日が暮れかけていた。
「すまんね。商談が長引いた」
「いいよ。それより、友だちのご家族が一緒に待っててくれたんだ」
現れた父は、商談に行ってきたとあってカッコよかった。
おそらく今日の為に仕立てた新しい黒地に金刺繡のスーツと、薄いパープルのサングラス、それに白い中折れ帽子。
カッコイイけれど、なんか、なんか…。
「マフィアみたいになってるよ」
「怖いかい」
「街で見かけたらね」
一年ぶりの軽口を叩いて口の端に笑みを滲ませ、そしてウィーズリー家に向き直ると、帽子をちょん、と掲げて軽く会釈をした。
「娘の面倒を見ていただき感謝します」
「いいんですよ、大変な時はお互い様です。お若いお父さんね」
「自慢の父さんです！」
ヨーゼフが謙遜の言葉を口にする前にユリが割り込んだ。
彼は苦笑してロンに視線を向け、少し首を傾げて尋ねる。
「君がロナルドくん？ユリから話は聞いています。仲良くしてくれてありがとう。迷惑をかけませんでしたか」
話しかけられたロンは固まった。
だって、ユリのお父さんがあまりにも綺麗な人だったので。
今までに見たこともないくらい、他の魔法動物や妖精を合わせたって、一番の綺麗な人だった。
彼はカチコチになりながらなんとか首を振る。
それにヨーゼフは満足そうに帽子を被りなおして、一礼した。
「私たちはこれで失礼」
「いい夏休みを、ロン」
「君もね」
例のごとくヨーゼフが腕を差し出し、ユリがそれに掴まる。
そうして二人は、家路を辿った。
ユリが学校で起きたことを、尽きない話を広げる。
ヨーゼフはそれを優しく聞いてやって、時折相槌を打ったり、驚いて見せたり、笑ったりする。
それはまさしく、親子の姿だった。
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にはろ(プロフ) - 理緒さん» ご意見ありがとうございます！修正しました。今後ユリという名前に関する記述が少し出てくるかと思いますが、無視していただければ大丈夫です。 (2022年4月19日 21時) (
レス) id: f8ad011ce4 (このIDを非表示/違反報告)
理緒(プロフ) - 名前ってユリになってるんですがリノを使いたいのですが変えれませんか？ (2022年4月19日 10時) (レス) id: 946438c0c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや。 | 作成日時：2022年1月24日 13時
