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新学期が始まってすぐ、ユリは高熱を出してぶっ倒れた。
多分インフルエンザだ。
熱は一週間ほど続き、その間ユリはずっと医務室で寝ていたので、ニコラス・フラメルの文字を蛙チョコのカードから発見したことも、クィディッチのハッフルパフ戦のことも、スネイプとクィレルの一件も、後にハリーたち三人から聞かされて病み上がりの頭を痛めることになったのだった。
そして、ユリにとっては新学期最初の魔法薬学の授業が終わってすぐ、ユリは図書室へ向かうハーマイオニーたちに先に行っていてほしいと伝え、自分は生徒が出ていくのを睨むように見ているスネイプに近づいた。
「おいおい、アイツ正気かよ」
そうシェーマス・フィネガンの声が聞こえる。
ユリは他の荷物は机に置いたまま、借りた本だけを大事に抱えてスネイプに差し出した。
スネイプはそれをほぼ奪うように受け取ると、同時に差し出された羊皮紙に眉をひそめた。
「えっと、先週の宿題についてハーマイオニーに聞いて……一応やってきたんですけど」
しかし、スネイプが眉をひそめた理由はそれだけではない。
やっぱり増えているふせんが、もう看過できないほどになっていたのだ。
先週授業に出ていないにしても、の量だった。
スネイプは「……」と目を瞑り、暫し思考した。
ユリもその沈黙の理由を早々に察し、「あ、やっぱり…」と呟いてふせんを剥がし始める。
しかし、なんと驚くことに、スネイプ教授はそれをとどめた。
「ミス・グリンデルバルド」
「はっ、はい」
急にかしこまって名を呼ばれ、ユリはピンと背筋を伸ばした。
スネイプは実に不本意だと言うように口の端を痙攣させながら、言う。
「今後、『魔法薬学』のレポートを書く際は我輩の研究室に来るように」
「……」
「キミの質問はあまりに量が多くてかなわん。もう手に負えない。場所はわかるな？我輩は君を、最近案内された道を忘れるような馬鹿だとは思っていない」
やっぱり嫌味を混ぜ込んだスネイプだったが、ユリは返事ができなかった。
大変なことになってしまった。
自分がバカみたいに質問をしまくったばかりに。
「……えっ」
やっとそれだけ言ったユリを一瞥し、スネイプは地下牢の奥へ引っ込んでしまった。
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にはろ(プロフ) - 理緒さん» ご意見ありがとうございます！修正しました。今後ユリという名前に関する記述が少し出てくるかと思いますが、無視していただければ大丈夫です。 (2022年4月19日 21時) (
レス) id: f8ad011ce4 (このIDを非表示/違反報告)
理緒(プロフ) - 名前ってユリになってるんですがリノを使いたいのですが変えれませんか？ (2022年4月19日 10時) (レス) id: 946438c0c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや。 | 作成日時：2022年1月24日 13時
