咲いた花は・・【男主】

10夜 ページ12

ナースコール

頭にその言葉が浮かんで

押そうとするけど

ぐるぐる回ってる空間が気持ち悪くて

吐き気がしてうまく押せない

先生「そう怖がるな 俺はなにもしない」

なにもしない?

助けてくれなかったのに?

生徒を見捨てたくせに?

もう

手遅れだよ・・・

見捨てられるのがほんとに辛い

それを

先生はしたんだよ?

なにもしない そんなこと

あ「信用できない・・・」

俺がそういうと顔をしかめる

先生「せっかく 見舞いに来てやったのに
誰も来ないから来てやったんだぞ!
お前のために!わざわざ!! 数少ない時間を削って!!」

俺の手をつかみ 顔を近づけていいにきた

態度が急変した

これだから

信用できないんだ

あ「離してっ」

振りほどこうとするが

弱った俺が 大人の男相手に勝てるわけもなく

握る力はどんどん強くなる

あ「痛い 痛い 痛い」

傷口から 血が出てくる

血と空間が混じる

また ぐるぐるまわり

吐きそうになる

あ「ｹﾞﾎｯ」

汚いものを見るような目で

俺のことを見る先生

シーツに垂れる赤い点

先生「・・・噛め」

あ「えっ」

先生「いいから唇を噛め!!
シーツが怪しまれるだろ!!俺がやったとか絶対言うんじゃねえぞ
言ったらただじゃおかないからな」

ｷｯと睨まれる

先生「(ﾎﾞｿ チッ こんなことで退職とかなりたくねえぞ・・・」

自分のために人を犠牲にするんだな・・・

俺は言われた通りに唇を血が出るまでかんだ

先生「いいか 医者が入って来るまで寝たふりをしろ
なんでかんだか聞かれたら 怖い夢を見てしまったといえ
分かったか!!」

俺は黙ってうなずくしかできなかった

早く この空間からぬけてほしかったから

先生「俺がここにきたことも言うなよ!!」

そういい残し 先生は帰った

先生のいなくなったあとの空間は

さっきとは一変し

どろどろとしたものがかきまざってる

いっきに 現実に引き戻された

あ「ｵｴｯｹﾞｴｯ ｹﾞﾎｯｯ・・・ 」

この空間によってしまい俺はついに吐いてしまった

止まらない嗚咽と 嘔吐

必死に止めようとするが

止まる気配がない

しばらくたって

やっと止まったかと思うと

また 思いだし吐いてしまう

ナースコールも押す暇がなかった

手で押さえるが

押さえきれる量じゃない

吐いて空間によ酔って

それを繰り返した

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