照兄の彼女になりたい5

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Hikaru side






久々にスーツに身を包み、家を出ようとした瞬間の出来事だった。






着信：舘さん






………珍しい。


舘さんからの電話。






涼「照久しぶり」


照「よ！久しぶり」




涼「帰ってきてるの？」


照「情報早いね、数日前帰国したとこだよ」



涼「いつ戻るの？」


照「ううん。もうずっとこっち。部署異動になって」


涼「そっか」






他愛もない話。


でも、舘さんからわざわざ連絡が来るなんて。


何か用があったに違いない。






照「何かあった？」





なかなか話を切り出さない舘さんに、痺れを切らして俺から触れる。





しばらく無言が続いた後の事だった。









涼「………岩本Aと、どういったご関係？」






…あ、




………なぜ、このタイミング？






もしかしてだけど、







照「…………スキャンダル？」




無言の舘さん。



俺の予想が当たってる、という意味だろう。






涼「そして俺の予想が当たってない事を願いたいんだけど、





妹さんかな？」







…………、なぜ、






昨日やっと、



やっとAに好きって言われたばかりなのに。







なぜこうも神様は俺に意地悪をしてくるのだろうか。







涼「……………



あれは、普通に"兄妹"として、買い物をしていただけ、で大丈夫だよね？」





どういった写真を撮られてしまったのかわからないから、何とも言えない。



………あれ、というのは、どれだ。



どの瞬間を撮られた？




いや、でも

外でそんな交際を裏付けるような行動はしてないはず。







大丈夫だ。







照「何か勘違いしてるみたいだけどさ、

普通に妹と買い物行ったり、妹の家に出入りするのは普通な事じゃね？」



涼「……………」



照「兄妹でした、じゃダメなの？」







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