照兄の彼女になりたい

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康「ほんでな、ほんでな！

その時その担任のおっちゃん先生が〜」





あの後康二と一緒にタピオカを買いに行き、
近くの公園のベンチに座ってそれを口にする。

お喋りな康二の話は、さすが関西人なだけあって、くだらないのにオチがしっかりしてて面白い。





康「俺すかさずつっこんでもうたもん、

なんでやねーん！て！

あのトーンのなんでやねんは俺史上トップレベルに食い込むくらいのなんでやねんやったわ！」




『はははっ、なにそれ(笑)』





私と違って友達が沢山いる康二は、新学期から話のネタが豊富にある。


私なんて、始業式が眠かったことくらいしか思い出せないからなぁ。






康「…………ところでさ、


なんでめめと仲良くなったん？
どういう経緯で？」





そうだ、私にも、HRの後に高身長イケメンの友達が出来た話があるじゃないか。







『あー、なんか普通に席が隣だったから、向こうが話しかけてくれたの』




康「なんでお互い呼び捨てなん？」



『へ？普通に蓮でいいよって言ってくれたから蓮って呼んだだけだけど……』



康「甘い！！！
甘すぎるわ、Aは！！！

ええか！？男を下の名前で呼び捨てにするなんて、簡単にしていい事ちゃうねんで！？」



『…………そうなの？

康二の事もダメなの？』



康「そ、それは、
それとこれとは話が別やんか、

俺くらいAと仲良くなったら全然呼んでくれて構わんけどやな、

ええか！？
男を下の名前で呼び捨てにするのは、その人が私の特別な人ですよって意味があって、」





『じゃあ康二は私の特別な人って事？』



康「は、はぁ！？何言うてるん！？
特別な人とかそんな、か、簡単に言ったあかんて！」



さっきまで目をらんらんと光らせて面白い話を繰り広げていたくせに、
蓮との話になった途端、顔を真っ赤にしてプリプリと説教垂れる康二。




『なーんだ。
康二はせっかく隣の家で、家族ぐるみで仲良いから特別だと思ってたのに。
違ったのか』



康「い、いや！違う、く、はなくて、

その、意味合いというか、何というか………」



『訳わかんないからこの話終わりー』




タピオカも丁度飲み切った頃だし、
そろそろ帰ろうとベンチから立ち上がった時。








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