爆豪くんにベタ惚れされた2【ヒロアカ】 (ページ34)

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81　脅威のオールマイトページ34

咄嗟のことだったが、個性が間に合い私はその場に風を留める。

『…！』

オールマイトが来ている。分かっているのに威圧感がひしひしと伝わってくる。足が震える。

「正面戦闘はマズイ逃げよう!!」

私も自然とオールマイトから離れようとしていた。しかし、爆豪くんはオールマイトに攻撃を仕掛けていた。緑谷くんは私と同じ方向に走っている。

ﾀﾞﾝｯと爆豪くんはオールマイトに叩き付けられた。私は動揺したせいで、オールマイトに回り込まれたことに気づくのが遅れた。

「君たちはチームを置いて逃げるのかい？」

緑谷くんが個性を発動させ、後ろに引く。

『緑谷くん！そっちは＿＿』

「バッ…どけ！！」

爆豪くんと緑谷くんがぶつかりそうになったところを私の個性で引きはがす。そのまま言い合いを始める二人。

「とりあえず…逃げたい君にはこいつをプレゼントだ！」

緑谷くんがガードレールで固定されてしまった。助けなければ…

「と、眺めているだけの君には見晴らしの良い場所へ。」

『ｸﾞｯ…！』

ブロックが間に合わなかった。腹部の激しい痛み。私は咄嗟に頭を守った。大きな音がして足に激痛が走る。高い建物に飛ばされて足から刺さったんだろう。砂が喉に入って苦しい。

『ｹﾞﾎｯ…早く…早く抜け出さなきゃ…』

頑張って足を抜こうとするが、両足が刺さっているのでなかなか抜け出すことができない。

爆豪くんがオールマイトに飛ばされる。急げ。見えてるのに助けられないなんて嫌だ。

「…あのクソの力ぁ借りるくらいなら…負けた方がまだ……マシだ。」

……爆豪くん、向上心が強くていつも勝ちに拘って、諦めないところが………良いところだと思っていたんだけれどな。

何故か怒りが湧いてきた。その気持ちが同じだったのか、緑谷くんが爆豪くんを殴り飛ばしたところを見た。そこで浮いたガードレールを風で運び、思い切り私の足にぶつけた。更に足にダメージが入ったが、私は脱出することができた。

緑谷くんが合図をしてくれたので私は建物の上から二人がいる場所へ飛び降りた。