爆豪くんにベタ惚れされた2【ヒロアカ】 (ページ32)

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ついにテスト当日。大丈夫…あんなに勉強したんだ。

下手したら入試の時より緊張しているかもしれない私。これで私だけ赤点をとってしまったら、また嫌な思い出が増えてしまう。

さっと問題用紙を見た瞬間、流石雄英。問題量も多いが難しい問題ばかりだ。でも…勉強したところ。

"ここはこうやって解くんだろうが"

問題が解けるようになってる。私は爆豪くんに感謝しながら進めていった。爆豪くんは既に解き終わったのかペンを動かす音が聞こえない。

・・・・・・

最後の科目が終了。私は机に突っ伏した。赤点は恐らくない。一安心だ。などと思っていると、大きな手が頭に乗ってきた。

『ありがとう。』

私はこの状態のままお礼を言った。

「顔くれェ見せろ。」

…何で顔を上げずに言ってしまったんだろう。そう考え、私は顔を上げた。

『あの…顔近いです。』

「おう」

おうって……離れる気はないのね。私は仕方なく立ち上がった。みんなも終わった喜びで少し騒いでいる。

「Aちゃんお疲れ様ー！明日は演習だね。」

腕は見えないけれど腕を振っているのが分かる葉隠さんが話しかけてきた。

『そうだね。急に変更しないで入試と同じだったらいいんだけど…』

「先輩もそれだったんだし大丈夫だよ！」

……まさか私の言ったことが本当になるなんて考えはなかった。

帰りに自分へのご褒美としてどこかに寄って帰ろうと考えていると、女子たちも同じことを思ったのか話をしていた。

「あ！Aちゃんもクレープとか食べに行かない？」

芦戸さんが近くに寄ってくる。私は一瞬爆豪くんの顔が浮かんだ。いつも一緒には帰ってるけれど、約束はしていない。だったら＿＿

「オイ、帰んぞ。」

「えーバクゴーがいつもAちゃんを独占するからたまには一緒に帰ろうと思ってたのにー。」

どうしよう。どっちを選ぶ…？早くしないと……でも…どちらかを落胆させることになる。

『えっと……今日は芦戸さんたちと帰るね。クレープ食べたくて…』

爆豪くんはそうかよと言うと、明らかに不機嫌そうな顔をして早足に行ってしまった。これで良かったのかと自分を責める。

「よし！じゃあみんな行くよー！」

判断が正しかったのか引っ掛かっていたが私は女子のみんなと帰った。本来ならこれが普通なんだ。

判断力。私に足りていないものの一つなんだよね。早く克服しないと。