32 ページ33
.
ーー朝。
風邪はバッチリ治ったのだが寝過ごした。
今日は１日中お母さんがいないことを忘れていて起こしてくれる人がいなかったのだ。
…何歳だ、って話だけども。
朝御飯も食べる時間もなく直ぐ支度をして、駅までもうダッシュ。
角を曲がることが度々あったが、途中でパンをくわえた可愛い子には会わなかった
＿＿と、そんなこんなで電車に間に合った。
『おーっと！！ギリギリセーフ！』
寝癖や格好を直しながら電車へと入っていく。なんか今日は人が多いな。走ったのもあるが電車の中は少し蒸し暑い。
制服のシャツをパタパタとさせ、熱を下げる。
ふと、周りを見るとドア側の方に息の荒いおっさんと制服のきた女の子が見えた。
明らかに尻触ってんな。
女の子は凄く怯えた様子だった。
早く助けようと、人混みをかき分け二人に近づく。
『ちょっとおっさん。何してんですか？』
おっさんの手首を軽く捻ると「ちょっと君！何をするんだ！」と叫んでいた。白々しくてムカつくわ。
『こっちの台詞ですよ。
さっきその子の尻触ってましたよね』
「…そ、そんなことするはずないだろ！
証拠はあるのか！！」
『じゃあ何でその子泣いてるんですか』
目に涙を溜めて体を震わせている女の子。周りもざわざわと騒ぎはじめて「私も見た」「俺も」という声が聞こえてきた。
まずい、という表情をしたおっさんは電車のドアが開いたと同時に外へと逃げた。
追いかけようとすると「Aちゃん！」と声をかけられ後ろを向くと出久君とお茶子ちゃんが一緒にいた。一緒の電車に乗り合わせてたんだ。
『その子よろしく！』
おっさんを追いかけ電車から降りる時、「ありがとうございます」という声が聞こえて頬が緩んだのであった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 748人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
煮豆(プロフ) - やなぎさん» あああ、ごめんなさいい！！コメントきてたの気づきませんでした…！！最後まで見ていただいて本当にありがとうございます！！キュンキュンしてくださったのなら良かったです！！新作の方も是非お願いします！笑 (2018年9月8日 23時) (
レス) id: 46e07bfa15 (このIDを非表示/違反報告)
やなぎ - 完結おめでとうございますー！！！！！いやあコメントが遅くなってしまいまして...() 最後までキュンキュンが鳴り止みませんでしたよ...呼吸困難です...ｺﾛす気ですか...(いい意味で←)本当にお疲れ様です！！新作も是非拝見します！！！ (2018年8月16日 18時) (レス) id: 37d1a45c53 (このIDを非表示/違反報告)
煮豆(プロフ) - か○ぴすさん» こんな作品を最後まで見ていただいて本当にありがとうごさいます…！心臓にダイレクトアタックできて良かったです笑 新作も是非視てくださると嬉しいです。か○ぴすさんのこと陰ながら応援させていただきます…！ (2018年8月5日 23時) (レス) id: 46e07bfa15 (このIDを非表示/違反報告)
か○ぴす(プロフ) - 完結おめでとうございます...！最後の最後まで心臓にダイレクトアタックしてくる作品でした！おかげで何回も死にかけました。番外編、新作、楽しみしてます！ (2018年8月4日 16時) (レス) id: 1f55d8777a (このIDを非表示/違反報告)
煮豆(プロフ) - 梅姫美さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると凄くうれしいです！更新頑張ります!! (2018年8月4日 1時) (レス) id: 46e07bfa15 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
