97話目 ページ47
「「キョウカ！！！！」」
『ロボロ、コネシマ』
牢屋に響く叫び声に似た声は、牢の中にもよく響く
『うるせぇ』
kn「すぐこっから出してやるからな！」
『あぁいや、それはいいんよ』
彼女は二人に向けて
『むしろ真反対だ。私が死刑になるよう動かせ』
その言葉にコネシマは愕然とする。ロボロは
rb「あ？」
檻の間から手を伸ばし、キョウカの胸ぐらを掴みあげる。
rb「なんつった？」
『だから、私を死刑にしろって言ってんの』
rb「それを許すとでも思っとんのか?」
小さな身体から出る怒気に、コネシマもキョウカでさえ冷や汗をかく。
rb「何で諦めてんのやお前!!俺らを信用してないんか!」
『それは語弊があるぜロボロ。私はお前らを信用してるし信頼してる。大好きだ』
だからこそだよと彼らに告げる。
『お前らには共犯者になってほしい、が、強制はしない。今から言う話で決めてくれ』
彼女が話した内容は、彼女の考え全てだ。夢見のこと、そして自分が死ぬメリット。
ロボロは彼女から手を離すが、納得いかないのか拳を握り視線を下げる。
『理解したかな』
kn「俺らがそれ聞いて、yesと返事するなんて思っとらんやろ」
『思ってねぇよ。』
不敵に笑う。その姿に二人は背筋を凍らせる。
『・・お前ら二人を呼んだ理由はわかる？』
rb「分からん」
『だろうな。』
キョウカは二人の胸を指差す。
『お前らには心がない』
「「あるわ！！！」」
『言い方が悪かったな。お前らは私益よりも公益を優先することができる』
私よりも公。それを優先できるというのは一種の才能に等しい。
『個より群を取れ。仲間より国を取れ』
二人は頷かない。黙って彼女を見続ける。
彼女は首を横に振らない。喋って彼らを見続ける。
『私は死ぬ、決定事項だ。お前らは生きろ、再優先事項だ。』
人の為に自分の命を燃やせる人間の炎が瞳に宿ってる。その輝きの美しさと言ったら。儚さと言ったら。
『
二人はしばらく視線を写すが、先にため息をついたのは
kn「しゃーねぇな」
『ふへ、コネシマならそう言うと思ったよ』
降参と言いたげに両手を上げる。
rb「・・わかった、分かったわ。頑として聞かんもんなお前」
『ロボロもさんくす』
すると、コネシマが牢の柵をつかむ。
kn「もし」
『？』
kn「・・突飛な発想やけど」
『うん』
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レス) @page9 id: 5aa1bb0c09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧月
| 作成日時：2020年1月24日 16時
