86話目 ページ36
知ってたんだこいつは。理解してたんだこいつは。だから、あえて助けなかった。
ロボロやコネシマとは違う立場に、最も残酷な立ち位置に自ら席をおいてしまった。
知ってたから見捨てて。
理解したから見過ごして。
伸ばそうとした手を抑えて。
誰にも言えないまま私の最後を見届けた。
合理的に物を考えてるわけでも、論理的に読み取ったわけでもない。こいつこれは天性の、対人に特化したカンってやつだ。
ロボロやコネシマは一度だけ彼女を止めていた。救い出そうとして、彼女に押し切られ黙ってしまったけど。
救い出したいとも、手助けするとも、彼は何も言えなかった。
雄弁は銀で、沈黙が金なら。鬱は金を取るから。
ut「俺がしてあげれることといえば、キョウカの撒いた種を育てることしかできんかったわ」
陰ながらサポートしてくれたのか。本当にこいつ有能だな。
彼女の望みを叶えるために救わず、見捨てて、悪役になった。それはまるで、自身を抑えて他者を優先した彼女と同じで。
『・・たっく、女には優しいな。大先生は』
ut「！」
『何を驚くことがある？彼女がそう呼んでたなら、私だって呼ぶ権利あるでしょ』
間抜け面の大先生にデコピンをして、手を掴み立ち上がらせる。
『さて、ゲーセン行こうぜ。まだゲームしたりないんだから』
そのまま出口に向かおうとすると、鬱は早足で私の目の前に立ち、手を差し出す。
ut「エスコートさせてや。お姫様」
『ふ、ふははっ。仕方ないなぁ』
きざな台詞と笑顔がよく似合う男なんだから。
『ちな、大先生は夢見のことどう思ってたん』
ut「あぁあいつ？記憶の有無関わらず面倒なメンヘラ女やと思ってるで」
『草』
ut「唯一の女の子やし顔はええからみんな可愛がっとるけど、やばいであれ。俺が知っとるやばい女トップ10ランキング入りやもん」
『残りの9人がめちゃめちゃ気になる』
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ガチャ爆死した - 唐突な百合に吐きかけた…注意書きしてください、お願いしますガチで地雷なんです (2023年1月2日 17時) (
レス) @page9 id: 5aa1bb0c09 (このIDを非表示/違反報告)
ちびごん1 - あのゾムとシッマがらっだぁ達に電話かけたとき俺めっちゃ混乱して猫のところ行って落ち着いてまた見て混乱するっていう謎の行動をしてしまったのですが！？…家族寝てて良かったわ… (2020年8月31日 23時) (レス) id: 4fdb0260c0 (このIDを非表示/違反報告)
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みぃ~ちゃん - 読んでるコッチが頭使う、、、 [そして彼女は、この小説にのめり込んでいくのであった。。] (、、、は??) ww更新頑張れくだせぇ!! (2020年3月12日 12時) (レス) id: 3046ae6781 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧月
| 作成日時：2020年1月24日 16時
