宣誓。陰キャを極めようと思います。

8話目 ページ8

保健室に行けば、先生はベッドを開けて用事があるからとすぐに出ていってしまう。

『奥のベッドつーかお』

ベッドに座りカーテンをしめる。ポケットから取り出すはみんなの相棒スマートフォン。

ちなみにスマホはすべて初期設定から必要なもの以外は変えときました。ゲームはもちろん必要だな？よし。

ちなみに、私が喉から手が出るほど欲しがり手に入れたキャラは全て消え去ってました。データ移行ができないからねしょうがないね。病んだ。

だがそこで諦めるほど推しの愛は軽くないので出るまで回す精神を貫こうと思う。

ゲームアプリを開き、慣れた手つきで操作してると、がらりと滑りのいいドアが開く。

先生かともおい思わず枕にスマホを滑り込ませると、鍵の閉める音。先生、か？閉めるか普通？

「うわー！本当に誰もいない！」
「やろ。この時間先生いないねん」

甘ったるい女の声に、甘い男の声。2つはこちらに近づき、隣のベッドがきしむ音が聞こえる。

「え、ねぇ、本当に？怒られない？」
「今更そんなこと言うん？ずるいわぁ」
「ふふ、焦らしたくなって」

甘い声が混じり合い、ドロドロに溶けていく。胸焼けしそうだしねぇこいつらもしかして

流石に不快だしうざいし面倒だ。なので空気を読まず息を吸って

『おい』

自分のカーテンを開ければ、そいつらはそっちのカーテンも閉めずにおっ始めようとしてた。

『繁殖ごっこしたいならホテルにでも行け、うさぎども』

男は呆然とし、女は顔を赤くして保健室を出ていく。鍵の開く音で男がハッとしドアを見るが、すでに女は廊下へと消えてった。

「って、なんやあんたか」

知り合いみたいな風出すな私は知らん。

「君そんなキャラやったっけ」

彼は手慣れた手つきでポケットからタバコとライターを取り出す。

『バレんぞ』
「ここの先生ヘビースモーカーやし、匂い混じってバレへんて」

堂々と吸うあたりこいつ常習犯だな。

「キョウカちゃんはなんでここにおるん？」
『なんで名前しってんのきみ』
「あれ？」

同じクラスではないよな。

「・・あー、記憶なくしたって聞いたわ。」

喋るごとに舞う煙。煙のような男だな。こいつ。

ut「僕鬱、わかる？」
『いや分からない』
ut「キャラ変わり過ぎやろ」

彼は煙草を吸う。毒を吸い込む姿はなにやら様になってるな。ふむ、そこまで美味しく吸われると

『ねぇ・・っと、鬱？』
ut「おん？好きに呼び。どしたん？」
『一本頂戴』





分かってると思いますが未成年喫煙は犯罪ですよ！！
この作品には未成年喫煙を推進する意図はありません。

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