41話目 ページ41
[初対面の人間には優しいで]
という蜘蛛の糸以上に細い希望の縋りついてたどり着いた生物準備室。なんかもうあれだわ。ドアの外までやばい空気が漏れてる。
『しー・・かたないか』
なにか準備を手伝ってほしいのかもしれない。人は見た目で判断しちゃいけない。授業面白かったし。
拳を体の前に作り、手の甲をドアに向け、振り下ろす。
音を鳴らす寸前。ドアにぶつかる瞬間。
[失礼]
本当に失礼な声が脳に浸透した。
規則的な、一般的な、リズミカルな音が部屋の中に転がる。部屋の主はコーヒーを置いて、どうぞと答える。
がらり、ドアが開く。足で開けるその姿に一笑し
『久しぶりだね。Dr』
kr「その呼び名、昔も今も貴女しか口にしませんよ」
制服を着た女学生は、先程まで唸っていた彼女とはまるきり表情が違う。大人びたとでも言おうか。だけど子供じみた笑顔を浮かべた生徒。
『私だとわかった上で呼んだんだろ。いやぁ、いい目をしてる』
彼女は勝手に椅子を引き出し足を組んで座る。
『何の用』
kr「そう睨むなよ」
『笑顔だろ』
kr「作ってるだけだろ」
その言葉に目を伏せて、作った笑顔を崩す。隠されてた鋭い眼光が白衣の彼を照らす。
『それで、何』
kr「君の計画がさ、順調かなって気になって」
『ここは客に飲み物も出さんの？』
kr「手厳しいな」
白衣は立ち上がり、慣れた手つきでコーヒーを二人分入れる。一つは自分のところへ。もう一つは
kr「砂糖は？」
『五本』
kr「相変わらず甘党だね。糖尿病になるよ」
『そんときはそんとき』
一口含み、香りと味を味わい満足して喉に通す。
『・・順調だよ。今のところは、だけどな』
kr「それは良かった。」
コーヒーをすする音。秒針の音。響くほど、静かな部屋。
kr「普通」
静寂を切ったのは白衣の彼だ。
kr「転生した場合、前世と今世は意識が統一するはずだよね。」
『そう、そこなんだよ。ミスった』
kr「ミスれるのそれ。自分の意識じゃどうすることもできないでしょ」
制服の彼女はコーヒーを置く。
『一般的にね、体と精神は似ていて違う。全く別のものなんだ』
まるで彼女が授業してるかのように動き、彼はそれを静聴する。
『体と精神が同時に死ねば同時に何処かで生き返る。だけど、ほら』
kr「・・あぁ。ズレたか」
『私はね。精神はこっちに来れたけど、身体が別世界に飛んでっちゃったんだよ』
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ぽていとう - 世界一かっこいい骨の戦闘曲…だと…！？やっぱ神だよね⭐︎ (6月20日 20時) (
レス) @page7 id: c6d2a356b9 (このIDを非表示/違反報告)
ピラフ大好き - めっちゃかっこいいし面白いって神か？あっ！神だ（確信） (2020年11月29日 13時) (レス) id: 274814f204 (このIDを非表示/違反報告)
#よにん。＠str48＆変人系カップル(プロフ) - niさんとの自己紹介爆笑ｗｗｗ面白かったです！ (2020年8月13日 2時) (レス) id: 024f1c0ff1 (このIDを非表示/違反報告)
モンテージ - カッコよき！ (2020年5月15日 0時) (レス) id: 17ee63c14d (このIDを非表示/違反報告)
パイ生地(プロフ) - 連投失礼。なんでこんな素晴らしい作品にもっと早く出会えなかったんだって口から出てました。 (2020年3月15日 3時) (レス) id: 41604f8360 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧月
| 作成日時：2020年1月10日 19時
