1話目 ページ1
いっけなーい☆遅刻遅刻☆
なんて図形と台詞をつけとけば遅刻で全力疾走してても温かい目で見てもらえるだろうというくそくそ甘い考えを持ってるのはこの私、名をキョウカと申します。
自転車にぶつかったら完全に自転車の方が飛んでくだろうという猛スピードで駆けるは通学路。
なんで今日に限って朝ごはんクロワッサンだったのだろうか、おかげでヘンゼルとグレーテル並みにパンくずを落とす羽目となる。
何が悪かったのだろうと2つめのクロワッサンを取り出して考える。
朝4時までFPSやってたのが悪かった？それともその前にマイクラでひたすら村作ってたのが悪かった？え？その前？その前は音ゲーイベント走り回ってましたがなにか。
だが、今回遅刻したらそろそろ留年の危機だ。担任の眉間にまた一つしわが増えてしまう。謝罪の気持ちを胸に抱えながら曲がり角を曲がる。
『は』
この物語最初の言葉は、ハ行の一番上の文字一つ。それもそのはず、だって私の目の前に
鉄の塊が、耳の劈くような音を立てながら、私のすぐ目の前を覆うのだから。
無機質な機械音。
衣擦れの音。
自分の吐息らしき音。
体の軋む音。
その全ての音が重なり合い、それが現実だと認識したとき、私の目が自然と開く。
『・・・？』
刺すような光に顔を顰める。手を動かして光を遮ろうとするが、動かない。手が。
『ぁ？』
ここで、天井が自分の家のものじゃないこと、口に何かマスクのようなものがついてることを認識する。
『！？』
起き上がろうとするが、身体がベッドに縫い付けられた如くだるく動かない。
「あ、起きましたか？」
柔らかい声に首だけ動かすと、そこにはナース服を着た女の人が。
まるで本物の看護婦さんみたいだ。なんだこれ、イメクラ？頼んだ覚えも頼む必要もないんだが。
「わかりますかー？」
首を動かすと、彼女は私の枕元に立ち何やら機械らしきものを動かす。
「先生呼んできますね」
私の頬と首に手を当て、彼女は視界から外れる。
『・・る、く、るま』
そうだ、跳ねられたんだ。病院かここ。理解力◎。
医者らしき男が私に近づく。カルテらしきものを持って、私の横に座る。
「おはようございます。体調はどうですか」
あちこち痛いに決まってるんだよな。はねられたんだぞこちとら。
「でも、奇跡なんですよ」
医者は満面の笑みを浮かべる。奇跡？どこが？生きてたことが？
「屋上から落ちて、怪我がここまで済んだのって」
それ私のカルテじゃないですよ
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ぽていとう - 世界一かっこいい骨の戦闘曲…だと…！？やっぱ神だよね⭐︎ (6月20日 20時) (
レス) @page7 id: c6d2a356b9 (このIDを非表示/違反報告)
ピラフ大好き - めっちゃかっこいいし面白いって神か？あっ！神だ（確信） (2020年11月29日 13時) (レス) id: 274814f204 (このIDを非表示/違反報告)
#よにん。＠str48＆変人系カップル(プロフ) - niさんとの自己紹介爆笑ｗｗｗ面白かったです！ (2020年8月13日 2時) (レス) id: 024f1c0ff1 (このIDを非表示/違反報告)
モンテージ - カッコよき！ (2020年5月15日 0時) (レス) id: 17ee63c14d (このIDを非表示/違反報告)
パイ生地(プロフ) - 連投失礼。なんでこんな素晴らしい作品にもっと早く出会えなかったんだって口から出てました。 (2020年3月15日 3時) (レス) id: 41604f8360 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧月
| 作成日時：2020年1月10日 19時
