衣更先輩に〇〇したい！【衣更真緒】 (ページ22)

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衣更先輩の事を隠したい！ページ22

IN 家

『ただいま。』

母｢あ、おかえりー。｣

玄関のドアを開けて『ただいま』と挨拶をすると、リビングの方から返事が帰ってきた。

ふわっと夜ご飯の匂いがした。

(この匂いは･･････)

『もしかして今日の夜ご飯って、ハンバーグ？』

母｢そうよ。分かったなら早く着替えてきなさい。｣

『はーい！』

2階に駆け上がり、自分の部屋に入る。

制服から部屋着に着替え、また下に行く。

母｢ほら、早く座りなさい。｣

席に着くと、机の上にはハンバーグに白米、味噌汁、サラダと栄養バランスがしっかりと考えられた料理が並んでいた。

『うわ〜、美味しそう！いただきます。』

母｢はいはい。｣

『ん、美味しい！さすがお母さん。』

母｢ありがとう。そういえば今日は帰りがいつもより遅かったけど、何かあったの？もしかして彼氏？｣

『な、違う！』

母｢え〜、本当？｣

『友達とクレープ食べに行ってたの。』

母｢友達って･･･、夢ノ咲学院ってほぼ男子校でしょ？やっぱり彼氏『だから違うって！』

『ほ、ほら前に話したじゃん。1つ上の学年に、同じプロデュース科の女子の先輩がいるって。』

母｢あーなんだっけ、あんずちゃん？｣

『そう！あんず先輩と行ってきたの。』

母｢へー。楽しかった？｣

『うん！』

母｢それならよかった。さぁ、早くご飯食べちゃいなさい。｣

『はーい。』

衣更先輩と行ったことをなんとか誤魔化し、ご飯を食べる。

親といえば恋愛のことになると、首を突っ込んでくる。

個人的な親あるあるだと思っている。

その後はプロデュースの話をしたり、クラスメイトの話をしたりして、今日のクレープの件から話をそらした。

｢『ご馳走様でした。』｣

母｢風呂沸かしておくから、お湯たまったら入ってちょうだい。｣

『了解。』

今日1日のことを衣更先輩はどう思ってくれたのか。

本当に楽しかった？嬉しかった？

それとも、つまらなかった？

考えても仕方がないので衣更先輩の言葉を信じて、楽しかったと思ってくれたことにした。