【Genshin】ならばあなたと生きましょう (ページ37)

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「そうだよ！だめかな……」
「僕はダメじゃないけど、エウルアはどうかな？仕事が終わってすぐ撮影なんて、僕が彼女に恨まれちゃうよ」
「そ、それは嫌だなぁ！？明日にしよう、うん、そうしよう……」

あー、可愛い。僕はまたシャッターを切った。
パシャリ。
腕を組みながら、うんうんと1人頷くアンバーが1枚になる。これは僕の宝物にしよう……。
ふとアンバーを見ると、また頬を膨らませてぷんすかしていた。

「また撮った！」
「だって、あまりにも可愛かったんだもの。偵察騎士の貴重なプライベート、見逃すわけにはいかないよ」
「別にAにだったら、いつでも見せてあげるのに……」

ちょっとしゅんとしたアンバーも可愛い。というか今の全体の発言含め可愛いな。僕の彼女、本当に可愛くて困ってしまう。こういう時に、改めて沢山悩んだ末に気持ちを伝えて本当に良かったなぁと思うのだ。

「うん、ありがとうアンバー。でも僕は……可愛いと思ったその一瞬を残したい。少しずつ変わっていくアンバーを、こうして記録して……いつか、思い出語りをしたいな」

これは本心。心の底から彼女のことを愛しているからこそ、思うことで。本気で好きじゃなければ、こんなことは思わないのだ。
これから先、ずっと共にいるのであれば、お互い老けていくだろう。歳を重ね、若々しいままじゃいられなくなる。
それでも。そうだとしても。

「僕は、君のことを愛しているから。どんな姿の、どんな表情の君も、可愛いと思わずにはいられないんだ」

僕は微笑んで、真っ直ぐにアンバーを見る。ちゃんと伝わるように、その琥珀色の瞳をじっと見つめて。
今君はどんな気持ちだろう。それすらも分からないほどに、僕らは他人同士だ。微かな、誰かのせいで途切れてしまいそうなほどか細い、愛という糸で繋がっているだけだ。

「……バカ。そういうのって、結婚してから言うもんじゃないの？」
「愛する人を愛しいと思うことに、イベントって必要？」
「そういうとこ！もう！バカ！わ、私も好きだもん！」

アンバーは照れ隠しもせずに、顔を真っ赤にさせながら、わたわたと拙い言葉を紡いでいく。あぁ、本当に可愛いな。こんなに可愛い彼女を見れるのは、世界で僕だけなんだろうなぁ。
宝石みたいな綺麗な君にレンズを向けて、もう一度その瞬間を切り取ってみる。