【Genshin】ならばあなたと生きましょう (ページ26)

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僕が微笑むと、将軍様も同じように微笑んだ。
大きくなりましたね、か……。宮司様以外の人から言われたのは初めてのことです。なんだか変な感じがして、つい目線を逸らしてしまいました。
逸らした先に、将軍様が移動する。ふむ……そういうゲームじゃないんだけどな、と思いながら、思わず照れくさくなり笑ってしまいました。

「そうですか？できれば、あなたとは目が合った状態で話がしたいです。あなたの目はとても綺麗ですから」

「……そうでしょうか。初めて言われました」

「はい。あなたは綺麗です。初めてお会いした時から、ずっと思っていました。ようやく言えて良かったです」

綺麗なのは、将軍様の方ではないでしょうか。
思わず喉から出そうになった言葉をなんとかして飲み込みました。一番美しいと思っている人から、まさか容姿を褒められるなんて。人生何があるかわかったものではありませんね。
褒め言葉に少し胸を高鳴らせつつも、至って冷静に会話を続けます。

「……あの頃と変わりなく、ですか？」

「もちろんです。だからあの時だって、将軍は手短に終わらせずに、あなたに興味を向けた。私の好みをよくわかっていますね。
「そうそう、私は最近、あなたに会いたくて神社に来ていたのですが……神子が邪魔をして、会わせてくれなかったんです。酷いでしょう？ "まだAの教育に悪いからのう" なんて言って……そんな事ないのに」

「……そうだったんですか」

最近夜の来客があり、宮司様が対応されていたことを思い出しました。将軍様だったのですか、まぁなんというか、宮司様も大層趣味の悪い意地悪が好きといえばいいのか……。それに、将軍様がやった宮司様の真似はあまり似ていませんね。仲がいいことと真似の上手下手は比例しないようです。
将軍様と会うことが僕の教育にどう悪いのかも気になりますが……それよりも、よく理解すべき点は……。

「……将軍様、どうして僕に……？」

「うーん……会いたいと思うことに、理由がないといけませんか？」

そう言って、彼女は悪戯っぽく笑いました。