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遠いあなたへ 7 ページ7

アリアside




アリア「…少し、いいかしら?」




部屋に入った私に、ユニを見ていたAさんが振り返りながら返事をする。



貴「ええ、どうぞ。」




そう言った彼女の隣にそっと座り…私は安らかな顔のユニを見た。




アリア「…ユニの相手をしてくれてありがとう。
私は…貴女のような友人が娘にいることを、誇りに思うわ。」



貴「え!?い、いやいや!こっちこそユニちゃんの優しさにいつも救われてて…」




慌てて固辞するAさんの日本人らしい姿勢に笑いながら、私は自分のしてきたことを思い返す。





未来の私は…予知でユニがどうなるかを知りながら、彼女にアルコバレーノを継がせた。



自分の寿命を言い訳に…
ユニにいきなりジッリョネロを継がせ、世界のために生きることを強要した。



そのせいで、ユニは何度もパラレルワールドで命を落とし…この世界でも操り人形にされ、最後はγと消える運命だった。





アリア(でも…それをこの子は変えくれた。
自分の命を賭して…変えてみせた。)






母親の私にはできなかったことを…友人のこの子はやってのけた。




だから私は…決めたのよ。







来たるべき『虹の戦い』のために、私は消えて
その役目をユニに譲ろう。





そして…彼女にユニを守ってもらおうと。






アリア「Aさん…私、貴女に会えてよかったわ。」





それは、心からの感謝の言葉。



貴女がいたから私はまたこの時代でユニに会えた。



貴女がいたから…私は安心してアルコバレーノの役目を終えられる。





ユニを…任せられる。






アリア「…ユニを、娘や私の仲間を…よろしくね。」




まっすぐと彼女の目を見てそう言うと、彼女は少し不思議そうな顔をしながらも確かに頷く。



その揺るぎない瞳は…私を信頼させるには十分だった。




アリア(これは…綱吉君や『彼』が惚れてもしょうがないわね。)






そんなことを思いながら、私はベッドから立ち
扉へと向かう。




アリア「話はそれだけよ。
…それじゃ、お休みなさい。」




貴「はい、お休みなさい。」





彼女にヒラヒラと手を振りながら扉をしめると、部屋の外には『彼』がいた。





アリア「…本当に会わなくていいの?
彼女…会いたがってるわよ。」






私のそんな言葉に、『彼』はいつものように飄々と笑いながら静かに首を振るだけだった。

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らっく(プロフ) - 優さん» こちらこそ返信ありがとうございます。え、と…申し訳ないのですが去年からリクなどはお受けしておりません。作者の方から知らせがあった場合のみリクエストをお受けしております。ですが、ヴァリアーと主人公の絡みは面白いと思いますのでまた今度検討してみますね。 (2016年9月13日 21時) (レス) id: 6752a26535 (このIDを非表示/違反報告)
- ヴァリアーの特別編、お願いします! (2016年9月13日 16時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)
- 返信ありがとうございます♪ (2016年9月13日 16時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 優さん» コメントありがとうございます!返信おそくなって申し訳ございません。現在7の方更新再開しましたので、どうぞ続きをお楽しみに! (2016年9月12日 17時) (レス) id: 6752a26535 (このIDを非表示/違反報告)
- いつも読んでいます!更新頑張ってください♪ (2016年9月5日 21時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年5月29日 22時

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